第4章 新たな門出
「は、はーい!(寝袋さっきひいたばっかりなのに!ヤバイ隠さなくちゃ!!!)」
は痛む背中を無視して、エアマットと寝袋が隠せそうな場所がないか慌てて部屋中を見回した。ゲンガーもその様子を見て、主人と同じように慌てふためいた。
(ない!この部屋にこの二つを隠せそうな場所がないいい!!)
は観念してエアマットの空気を止めている留め具に手をかけたが、中々空気が出ていかず、すでに開いてしまった寝袋を再度袋に詰め直すが、グチャグチャで綺麗に入らない。
パニックを起こしたは、慌てて二つを掴み部屋中ウロウロした。
「すまない、。中にある資料を明日持って行きたいんだが、朝に君を起こしたら申し訳ないと思って・・・開けてもいいかい?」
「(ダンデお前かぁぁあっ!!!)えーっとちょっと待っててください!」
今開けますから、と言おうとした時、引きずっていた寝袋を踏みしめ、は前につんのめるようにして床にドシンと倒れ込んだ。
「いったーーーい!」
「大丈夫か!?何か大きな音が聞こえたが!」
「いやいやいや全然大丈夫ですから!(わー!わー!どうしよおおおお!!!こんなのダンデに見つかったら没収される!あの人なんやかんや実力行使する人だから絶対する!私にはわかる!!!)」
「ごめん、開けるぜ」
ガチャ、とドアの開く音が聞こえた。
(あ、終わった・・・これ(涙))
ゆっくりとドアが開かれていく。