第18章 それぞれの道
悩むなぁとが考え込んでいると、電話を終えたダンデが戻ってきた。
「、昨日の検査の結果が出たそうだ。一緒に行こう」
「え、もう出たんですか?」
が目を覚ました同日、はローズタワーにある医療チームに送られ、脳にダメージがないか検査を受けていた。そこでダンデも同じく検査を受けているのを見て、ジクジクとの心を痛めた。もうダンデの頭に包帯はないものの、自分がしてしまったことに後悔は消えない。一つ間違えれば、打ちどころが悪ければ----。
「わかりました」
「じゃあ俺さま達とはここまでだな。検査結果、大丈夫だといいな」
「キバナ様ぁ…(私のこと心配してくれるキバナ様尊いよぉぉぉお!!!やっぱりカントーに帰るのうやめようかな。はぁぁぁぁあ行きたくなくなってきた)
「…待たせたら悪い、行くぞ、」
顔には出さなかったものの、キバナを見つめているを引き剥がすように腕を捕まえてアーマーガータクシーがある方へ歩き出した。
「わっ、ダンデさん!そんなに急がなくても検査結果は逃げませんから----キバナ様!ルリナ!また今度ね!!あ、ダンデさん、そっちじゃなくてタクシーはあっちにありますよ!!」
少し先にアーマーガータクシーが見えるのに、全く違う方角へ行こうとするダンデには’注意いながら、二人はフェリー乗り場からいなくなった。その場に残されたキバナとルリナは、遠くなっていくとダンデを見ていた。