第15章 真夜中の開幕劇
「それで、今からどうするんですか?」
「船の予約は取ってありますガ、出発は昼。お前の追手が来ないとも限らないと考えるト、どこかで身を隠した方が----」
「バトルしましょうよ!みんな倒せば問題解決じゃないですか!はぁ〜〜〜誰が来てくれるのかな〜〜〜。キバナ様かな♡?あ〜でもネズさんも捨てがたいな〜♡でもでも、倒すならやっぱりダンデさんですよね!はぁ…またあんなバトルがしたいなぁぁぁ」
「…チッ」
まるで夢見る少女のように舞い上がっているを見たインゴは、嫌そうな顔で舌打ちをした。が、には全く効果はなかった。
「あははー、インゴさん機嫌が悪いんだー」
「…少し、そのうるさい口を閉じでもらえないですかネ」
「えー?」
「…とりあえず、お前の着替えを持ってきてありマス。さっさと着替えて迎え撃ちますよ」
「なーんだ、やっぱりインゴさんもバトルがしたいんじゃないですか!」
「ハッ、これからしばらく船で過ごすのですカラ、今の内に存分にバトルを楽しむことですネ」
はインゴから衣服が入った紙袋を受け取った。中を見ると、黒色の服と帽子が入っており、以前インゴの元で働いていた時に来ていた駅員の制服が入っていた。
ニンマリとは楽しそうに口角を上げた。これからバトルができると思うと、ワクワクが止まらなかった。
「最初の相手は誰かなぁ」
早く誰か来てくれないかと、は真っ暗な空を仰いだ。