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【剣盾】君を待つ

第14章 悪夢は醒めない


 エメットとダンデの間に不穏な空気が漂い、ネズとキバナは内心いつダンデが怒らないかヒヤヒヤしていた。

「ちゃんも大変だよネェ…まためんどくさそうな男に目をつけられてサ」

 コイツ、言いやがった…と、キバナは顔を引き攣らせてダンデを盗み見ると、ダンデは変わらず静かにエメットを見ていると思ったが、睨んでいるようにも見えた。

(薄々思ってたが、やっぱそうだったか…)

「ま、インゴよりマシかもネ!インゴはアブノーマル好きだから、ちゃんにはオススメできないヨ!」

 パッと花が咲いたような笑顔で話を切り替えたエメット。

「----君も、ちゃんの強さに引かれたんじゃないのカナ?」

「……」

「バトルの強さもだケド、何より脅威なのは膨大なポケモンの知識量…」

「知識量?」

 キバナは首を傾げた。

「…ちゃんの1番の強みダヨ。ポケモンが好きすぎて覚えたって言ってたケド、常人の域を超えてるヨ…全てのポケモンの名前、タイプは愚か、技マシンで覚える技もほとんど把握していル……ボクの言っている意味、ワカル?」

 ダンデ、キバナ、ネズは信じられないと、目を大きく開いた。

「どんなとっておきの技を覚えていたとしても、そのポケモンを見ただけで何十、何百通りの技の構成を考えることができル。初めてバトルするポケモンも例外じゃなイ」



『え…えーっと…ポケモンが、好きだから』

 前にから何故旅を続けているのかと聞いた時のことを、ダンデは急に思い出した。

「----は、何故負けることを恐れていたんだ?」

 何故今まで思い出さなかったのだろうかと、ダンデはあの日のことを急に鮮明に思い出した。バトルの後に尋ねた質問に、、は体を震わせていたことを…。

「……インゴのせいダヨ」

 暗い顔をしたエメットは、はぁっとため息を吐いた。

「当時のちゃんは本当に強かったケド、でも自らチャンピオンになりたいって気持ちはなかったみたイ。各地のチャンピオンを倒してきたって親戚のクダリから聞いてたんだけどネ…ボクたちは、いや、特にインゴはちゃんこそが最強のトレーナーになれると思ってたと思ウ」
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