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【剣盾】君を待つ

第14章 悪夢は醒めない


「まぁまずはボクたちの事を知りたがっていたよね?改めてボクはエメット、インゴはボクの双子の兄で、ボクたちはバトルトレインのボスをやってル----で、ある日すっごい新人がイッシュ地方に入ってきたって、当時ボクたちの間で噂になっててネ。トレインの点検も兼ねて、ボクたちは視察にイッシュへ向かった---あ、ボクのスマホ取ってくれなイ?」

 所持品が置かれている方を指さして、ネズがため息を吐きながらエメットのケータイを取りに向かった。そしてエメットに返すと、エメットは慣れた手つきでスマホを操作し出した。

「親戚との手合わせついでに、お手並み拝見ってことでスーパーマルチっていうトレインに挑戦したんだけど----そこでボクたちは初めてちゃんに出会ったんダ---これがその時のダヨ!」

 ちょうどいい写真を見つけたエメットは、三人にスマホの画面を向けた。そこには緑色の駅員の服を着た、少し幼い顔をしたが気恥ずかしそうに写っていた。

「ちゃんは普段スーパーシングルか、スーパーダブルの49車両の担当なんだけど、どっちが先にちゃんとバトルをするかで揉めて、二対一でバトルすることになったんダ!」

「その親戚も、お前らと同じでボスをやってるのか?」

「そうだヨ!イッシュ地方ではサブウェイマスターって呼ばれてて、役職はボクたちと同ジ!だから多少の我儘なら通せル!」

「…それで、勝負はどうなったんです?」

「完全敗北サ!今でもこの時の車内映像残してあるんダ♪」

 懐かしむように画面の動画を見ながら、エメットは話を続けた。

「ボクたち、これでもかなりの実力を持ってるって思ってたんだけど……その後もシングルとダブル別々でボクたちの得意なバトルをしたけど、結果は同ジ。戦略を変えても、技の構成を変えても、ちゃんには一度も勝てなかったヨ----」
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