第11章 【第二幕】置いてきた過去に追い付かれて
----数時間後。
「お待たせー♡」
ニッコリととびっきりの笑顔でナックルジムに現れたメロンに、キバナはビシッと石のように固まった。
(な、なんでメロンさんが…)
自分を酔っぱらわせ、に迷惑をかけさせた原因とも言える人物の登場に、メロンの後ろで苦笑いしているルリナを、キバナはちょっと来いと目で合図した。
とメロンから少し離れたところでキバナとルリナは、声を少し落としながら話し始めた。
「どうしてメロンさんがいるんだ?」
「実は…ちょうど次のモデルの仕事でロケ地が雪山なんです。だから雪に詳しいメロンさんと打ち合わせしてたところでキバナさんから連絡が…。そしたらメロンさんも一緒に来てくれることになって」
「マジか…(冬でもねぇのに寒気がする…)」
・・・・・
キバナとルリナが話し込んでいる間、はメロンと話をしていた。
「そういえばちゃんとお祝いの言葉を言えてなかったわね、準優勝おめでとう」
「ありがとうございます、メロンさん!」
「今日はどうしてキバナといるの?もしかしてデートだった?」
「でっ///?!ち、違います!!!今日はキバナさんと再戦しただけで、で、デートだなんてそんな///!!!!」
会話早々のメロンの発言に、は顔をオクタンのように真っ赤に染めることとなった。
「あはは!本当にあんたわかりやすいわ!」
(はぁ〜〜〜キバナ様が離れててよかったぁ)
「で、ルリナから話は聞いてるよ。キバナを悩殺するドレスを探してるんだって?」
「の、のう、ち、ちちちがっ/////!?!?」
「もう、冗談に決まってるじゃない♡本当に可愛いわね、あんた」
(ルリナ早くこっち来て!!!)
キバナとルリナの方を見て、は必死に念を送った。これ以上メロンに翻弄されれば、体力と心臓が持たないとはこの時直感でわかった。