第7章 友達
「、君のシビルドンを近くで見てもいいかな?」
初めて目にするシビルドンを前に、ワクワクした雰囲気を出すダンデの姿に、は「どうぞ」と、笑顔で一言返した。
の許可をもらったダンデは、シビルドンの前に片膝をつき、ジッと観察し始めた。
「手にも鋭い爪があるんだな、この足の役割をしているのはヒレか?」
「その手の爪は獲物を捕らえて離さないように、腕の力は思ったより強いので、一瞬で海に引きづりこめるんですよ」
「…そうなのか?」
はダンデの横に並び、両膝を地面についてシビルドンの説明した。
「この口の吸盤で吸い付いて、牙から電気を流して感電させるんです」
片手にエレズンを抱えたまま、片方の手はシビルドンの体のパーツを指差しながら、時々ダンデを伺いながらは説明を続けた。
「このヒレのような足で跳ねてるので、地上でも歩行可能。タイプは電気タイプだけで、特性は飛行やゴーストタイプでもないのに浮遊というチートです」
「電気タイプの苦手な地面タイプの技も撃ち落としたり、重力がないと当たりにくいのか…本当に興味深い!触ってみてもいいか?」
「いいですよ」
説明をしている時からずっと触りたそうな顔をしていたダンデは、ついに我慢できなくなり、に尋ねると、は笑顔で了承した。
了承を得たダンデは、恐れず、しかし怖がらせないようにシビルドンの体に触れた。シビルドンもわかっているのか、大人しくダンデの手に頭を擦り寄せた。
「俺はダンデだ、よろしくな、シビルドン!」
「シビビ!」
シビルドンとダンデがうまくいっている様子を見たはホッとした。本当にポケモンと楽しそうに接しているダンデを見て、ダンデと出かけるのも悪くないな…と、は思ったのだった。