第7章 友達
少年の様に笑って見せたダンデの笑顔に、なんの心構えもしていなかったはダメージを受けたのだった。
「た、食べれますよ」
なんとか今言えることだけを伝えると、ダンデは時に気にする様子もなく、視線はまたポフレに戻った。
(今のは反則///!!てかそんな笑い方もできるのか!)
まだ熱が残る頬を見られない様、こっそりエレズンからダンデを覗き見ると、ダンデは赤いのポフレを手に取り、口に運ぼうとしていた。
「あーーーっ!それはダメです!!!」
は目を見開き、赤くなった顔など気にする暇もなくダンデの手にしたポフレを食べない様声をあげた______が、パクリとポフレの一番上の飾りと生地を既にダンデはかじっていた。
(あ)
ダンデも急にが声を上げ、ビックリして思わず一口食べてしまったが、ダンデは既に口の中に入れたポフレを咀嚼した。はドキドキしながらダンデを見つめていると、途端にダンデは咀嚼をやめた。
ゴクリ、とポフレを飲み込むと、ダンデの顔はみるみる赤くなって咳き込み出した。
「ぐっ…ゴホッ、ゴホッ…っ!」
「だ、ダンデさん!ちょっと待ってて!エレズンちょっとダンデさん見ててっ!!」
はエレズンを下に置くと、慌ててきのみのある木に走り出した。そして一心不乱に木を揺すり、ある実があることを祈りながら、はとにかく木を揺すりつづけた。
ボトボトときのみが地面に落ち、ホシガリスも落ちて来た。
落ちてきたきのみを見渡し、ピンク色のきのみを目にすると、はそれを鷲掴んで、地面に座り込んでいるダンデの元へ走り戻った。
「ダンデさんっ!これ!モモンの実!これ食べてっ!!!」
は手に持っていたモモンの実を渡すと、口元に手を当てて辛さに耐える涙目のダンデはその実にかぶりついた。は更に自転車から水筒を取り出し、また慌ててダンデの元へ駆け寄った。