• テキストサイズ

【剣盾】君を待つ

第6章 ジム巡り



(次の火炎ぐるまを受け止めたらもうドラピオンは…)

は次の攻撃がドラピオンを戦闘不能にしてしまうとわかり、不安になる心を必死に押さえつけようと、咄嗟に硬く握り締めた手を胸の前に押し付けた。


「ドラ!ドラァアア!!!」

そんな不安を感じたドラピオンが、急に大声を出した。
はハッとしてドラピオンを見たが、ドラピオンはこちらを見ていなかった。
それでも、その声がには不安を拭い去るには十分だった。
迫り来るウインディの火炎ぐるまを、ドラピオンは両バサミで挟み込んだ。

ウインディの火炎ぐるまの勢いは強く、受け止めた瞬間、ドラピオンの体は後ろへ押された。しかしドラピオンも負けじと足に力を入れ、さらに両バサミにも力を入れた。自身の両バサミから伝わる熱い炎に、ドラピオンの顔は険しくなる。

「負けるなウインディっ!!!」

「グルルルル!!!!」

ウインディは更に火力を上げ、熱い炎の熱がにも伝わってきた。


「そのまま持ち上げてドラピオン!」


ドラピオンは押される勢いをなんとか押しとどめ、両ハサミで暴れるウインディを自分の背より高く持ち上げた。

「下に叩きつけて!」

ドラピオンは言われた通り、ウインディを地面に力強く叩きつけた。

「しっかりするんだ!噛みつく!!」

すると、激しく暴れていたウインディから炎が消え、唸りながらドラピオンに噛みつこうと襲いかかってきた。

「ベノムショック!!」

またドロリとした紫色の液体が、ドラピオンの口から吐き出された。
それは襲いかかってきたウインディに直撃したが、ウインディは構わずドラピオンの首元に噛み付いた。

ドラピオンも慌ててウインディの体をもう一度ハサミでハサミ、自分の首元から離そうとと引っ張った。しかしウインディの噛みつく攻撃は、ドラピオンから離れるどころか、ますます牙を食い込ませようと噛み付いてきた。

「負けないでドラピオン!離れないなら抱き潰すまで!」

はウインディが絶対に離れないだろうと思い、離そうとしていたドラピオンに逆の指示を出した。ドラピオンもすぐに離すのをやめ、残りある力でウインディをギュウギュウに抱きしめた。
/ 449ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp