第6章 ジム巡り
はエレズンから携帯を受け取り、壁側に面しているベッドの端に枕をクッションがわりに後ろに敷き、膝の上にエレズンを乗せながらダンデとのテレビ電話を続けていた。
『もしよかったら、今度君のシビルドンを見せてくれないか?ガラルには生息していないから興味深い』
ダンデは目をキラキラさせながらシビルドンに興味津々だった。
「もちろんいいですよ!あ、でも口の中を覗くと食べられちゃうかもしれません」
『そうなのか?!』
「あはは、嘘ですよ。いい子なのでそんなことしません(多分)」
は驚いたダンデの反応が面白く、口元を押さえながら隠し切れていない笑いを抑えようとしていた。
『笑いすぎじゃないか?』
「ぷっ・・・だってダンデさんこんな顔して驚く顔するから」
先ほどダンデが驚いた顔の様子をは同じようにして見せると、ダンデはの顔を見て釣られて笑った。
『ハハ、そこまでは驚いてないぜ!』
とダンデが笑い合っていると、エレズンは二人を交互に見て首を傾げていた。
「エレ?」
「なんでもないよーエレズン」
膝の上でいい子に座っているエレズンをギュッと抱きしめた。
自分の頭に頬擦りしてくるを不思議そうにエレズンは見上げた。
そんな穏やかな雰囲気を画面越しから見ていたダンデは、フッと頰を緩ませて見ていた。
ダンデはが少しずつではあるが、言葉遣いや雰囲気がだいぶ砕けてきて、心地よく感じた。しかしどう言葉にしていいかわからず、何か言いかけようとしたが、開きかけた口はまた閉じてしまった。
「う〜・・・」
「あ、眠たくなってきちゃった?ダンデさんもこんな時間まで大丈夫でしたか?」
『俺は平気だが、君も今日は疲れてるだろ?長くなってすまない』
「いえ、すごく楽しかったです!ダンデさんとお話しできてよかった」
『そ、そうか!俺も、楽しかった・・・次の試合も応援してる』
「? はい、頑張ります!打倒カブさん!!それじゃあダンデさん、おやすみなさい」
『ああ、おやすみ』
プツリ、と画面は真っ暗になった。
は機嫌良さげにエレズンをベッドに寝かしつけると、歯を磨きにこっそりと部屋を出て行った。