第6章 ジム巡り
よっこらしょ、とエレズンを床に置き、ずっと後ろでソワソワしていたシビルドンにはギュッと抱きついた。
「久しぶりーシビルドン!元気そうだね!」
「シビビー!!!」
シビルドンもをギュッと抱きしめ、嬉しそうに頭をする寄せた。
シビルドンを甘やかしていると、自分のズボンを下に引っ張るエレズンが、ぶすくれた表情でこちらを見上げていた。
「ごめんごめん、エレズン。まずは紹介するね」
はもう一つモンスターボールからゲンガーを出した。
出てきたゲンガーは、久しぶりに会えたシビルドンを見て、嬉しそうに話しかけた。
二匹は楽しげに会話をしていると、の足元にいるエレズンに気がついた。
「あのね、新しい子を捕まえたんだけど、ゲンガーとシビルドンに一緒にお世話してほしいの」
「シビ?」
「ゲン?」
「この子、エレズンっていうの。まだ生まれたばっかりで、技の使い方も多分わかってないから、私が面倒見れない時、お世話してほしい」
がそう頼むと、二匹はニッコリ笑って頷いてくれた。
早速二匹は挨拶しようと、エレズンに話しかけると、エレズンはギュッとの足に絡みつき、顔を押し付けて・・・泣いた。
(・・・これは前途多難になりそうかも・・・私の手持ち、可愛さとは無縁だからなぁ・・・)
面倒見の良さそうなポケモンがいれば良かったが、生憎はそのポケモンを持っておらず、泣きじゃくるエレズンに、必死に笑わそうと変顔をするゲンガーと、自分が泣かせたと思ってしょんぼりしているシビルドンの二匹を見て苦笑いしたのだった。