第6章 ジム巡り
「はい、これがあなたのボールよ」
はエレズンにフレンドボールを見せると、エレズンはポチッとボールのスイッチ部分に手を当てた。エレズンはボールの中に収まると、少し揺れてから止まった。
手の中に収まったボールを見て、はふるふると震えた。そしてその場で大きく飛び上がり、ボールを天高く空に向けた。
「エレズン、ゲットだぜ!」
嬉しくてボールを見ていると、ボールは手元から消えてしまった。
ポケモントレーナーは、手持ちが6体いると、自然と7体目は自分のパソコンに送られてしまう。
すぐ近くでそれを見守っていた育て屋の女性は、を家の中に招き、パソコンを借りることができた。
「すぐに連れて行きたかったので助かります」
「いえ、私にできることはこれくらいのことなので」
女性はどこか寂しげだったが、嬉しそうに言った。
パソコンの前まで案内されると、女性はカウンターの方に戻って行った。
早速パソコンをオーキド博士につなげると、すぐに博士は出てくれた。
『久しぶりじゃのぉ、。元気にしておるか?』
「お久しぶりです、博士!この通り元気にしてますよ!」
は力こぶを見せる様な格好で、ニッコリと博士に笑った。
それを見たオーキド博士も、うんうんと肯いていた。
『して、図鑑の方がどうじゃ?』
「はい!この通りマグノリア博士のお孫さん、ソニアさんに直してもらいました!」
カバンから図鑑を出し、オーキド博士に見える様に画面の前に持って見せた。
「とにかく膨大の量のデータだったので、この小さな外付けしてあるUSBメモリーとか言うやつに、今までのデータを移してくれました。あと中の部品もちょっと焼き切れかけていたそうで、それも交換してもらいました!」
『ふむ、だいぶ小さなUSBじゃな。』
「私のわがままで、あまり外見を変えないで欲しいと・・・」
あはは・・・とは明後日の方向を見た。
オーキド博士も苦笑いしつつも、まだまだ自分の図鑑を大切に使ってくれているに、優しい眼差しをむけた。
「あ、それより博士!さっき私が捕まえたポケモンを送って欲しいです」
『どれどれ・・・おぉ、このフレンドボールに入っとるやつか?』
オーキド博士は、転送装置に置かれたボールを画面の前に持ってきた。