第2章 推薦状
(今日は本当に私の命日かもしれない…)
アーマーガアタクシーの向かいに座るキバナを見ては本当にそう思った。心はずっと手を合わせて泣いていた。
・・・・・
どうにか尊みの天元突破を押さえ込んだは、キバナに案内されるままついて行った。ついて行った先には、アーマーガアと飛行に特化した服を着たおじさんがいた。
「ちょっと遠くなるけど、こいつに乗ってくれ。話は中で聞くからよ」
タクシーのドアは運転手が開けてくれた。キバナに「先に入ってくれ」と促されるまま、 は黙りこくって中に入った。
席の左端にそっと座って中を見渡してみると、中は案外狭く感じた。
(え、狭くない?これからキバナ様中に入ってくる…んだよね?こんな狭い空間でしかもキバナ様と同じ空気吸えと!?というかキバナ様の吐いた息で満たされた密室で二人きりだとおおおおお?!?!)
ぎゅうううううとは胸を押さえた。
(うううう死ぬううううううう///!!!!)
その頃タクシーの外ではというと----。
「あのお嬢さん大丈夫ですか?すっごい心臓押さえてますが…」
「…気にせず飛んでください、ちょっと天元突破?してるらしいんで」
「は、はぁ…?」
・・・・・・
なるべくキバナを直視しないようは窓の外に目を向けた。
空はどこまでも青く、これからどこに連れてかれるのだろうとぼんやり考え始めた時だった。
「えーっと、昨日のことなんだけどよ、ジムリーダーとして礼を言わせてくれ。一応俺の管轄してる街だ。ありがとうな」
「…い、いえ///。たまたま引ったくりがこっちに走ってきただけです」
「たまたま、ねぇ?」
「はぃ、たまたま…」
ジロリとキバナの問い詰められるような視線を向けられ、はあはははと目をそらして笑い過ごした。
(なんか圧迫面接されてる…そんなキバナ様も素敵///)