第44章 3度目のバレンタインデーは…後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
『あぁ~ん、もっとぉ、凄いっ…
奥まで、突いて、ぁん、はぁあぁん』
AV女優の濡れ場での
喘ぎ声がスピーカーから流れて
ピクッとみくりがそれに
反応を示した
「どうかしたか?みくり」
「何か白々しい…と言うか」
「ああ、そらそうだろ。
こんなのは、ほとんど見せる為の
演技でしか無いからな…。別のを観るか?」
別のアダルトチャンネルに切り替えると
大人しくそれをしばらく見ていたが
どうにもみくりには
その演技じみた喘ぎ声が気になる様で
終始変な顔をしていたので
「これも、お気に召さないんだな。
じゃあ、次のやつだな…」
そう言って次のチャンネルに切り替えて
『やぁん、あぁんっ、はぁ、あっ、ぁあん』
スピーカーから聞こえて来る
その喘ぎ声を聞いて
ビクッとまたみくりが
反応をしたのでその横顔を見ていると
どうにもそのリアクションが
さっきまでの二つとは違うのに気が付いた
「これなら、観れそうな感じか?」
確かにさっきのとその前の
えっちなビデオの女の子に比べたら
ちょっと見劣りすると言うか
おっぱいもそんなに大きい子じゃないし
顔も可愛いんだけど
すっごい可愛いって感じじゃないんだけど
『はぁあん、
やぁ、ん、あぁ、んんぅ、いいッ…のッ』
ギュッと瞼を閉じて
みくりが自分の耳を
自分の手で塞ごうとしてたので
「ダメだ、ちゃんと聞きなさい。
なら、どうしてさっきまでの二つは
ダメで、どうしてこれはいいんだ?
何かが違うんだろう?
…耳を塞ぎたくなる理由は何だ?」
「だって声が…」
「大きな声で喘いでるのは同じだろう?」
杏寿郎の手が片耳を塞ぐのを
阻止してるが反対側の耳は塞げたから
「俺は聞いてるんだが?
どうして、耳を塞ぐんだと」
「こんなの…聞いてたらぁ、
変になっちゃう…からッ。だって声がっ」
声から伝わって来る
さっきまでの二つの声と
明らかに違う
喘いでるのは一緒だけども
その下にある本質の部分
「そうだなぁ、演技じゃないからか。
この声は演技で出てる声じゃないもんな。
だからじゃないのか?君が耳を塞ぎたいのは」
『あぁんっ、
あぁ、ん、ふぁああーっん』
「声が…、気持ちいいって
言ってるみたいに、聞こえるからっ…」
「君の声は…、こんなもんじゃないがな」
