• テキストサイズ

ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第38章 ピックアップお礼 愛の棘 お相手:煉獄杏寿郎


「杏寿郎さん、すいません、
私、杏寿郎さんのお背中に……爪を
立ててしまっておりました……ね。
すぐにお手当を致しますので、
あの、私に背中を…お見せ頂いても?」

そう声を掛けてみて
違和感を感じた

普段なら 気怠そうにして居ながらも

杏寿郎さんはここまで動けなく
なったりはしないのに…

布団の上にうつ伏せになったままで

「みくり。すまないが……
俺はしばらく、動けそうになくてな…。
迷惑を掛けて申し訳ないな」

そう言ってふっと杏寿郎が笑うと

うつ伏せになっている
杏寿郎の逞しい背中に出来た

数本の爪痕に

みくりが指先で傷薬を塗って行く

「いえ、迷惑も何も…、
私がしてしまった事にありますよ?
杏寿郎さん…ごめんなさい、痛みますよね?」

ポンと大きな手が
みくりの頭に置かれて
そのままよしよしと撫でられる

「そんな顔をしてくれるな。みくり。
これが、鬼の仕業なら、剣士の恥だが。
これの主が、君なのであれば。
男の勲章だからな…。そうしてしまうほどに
深く、俺を感じてくれた証拠だろう?」

そう答えを求められてしまって
一瞬言葉を詰まらせてしまった

「それは、紛れもない…事実ですので。
否定は…致しませんが……」

「なら、この痛みも俺のモノだからな」

そう言いながらははははと笑う
杏寿郎にみくりが呆れながら

「いや、でもですね…。
そんな物を喜ばないで下さいまし」

「何故だ?喜びたくもなるぞ。
君にそうされるのは、俺だけに
許されていて君がそうするのも、
また、俺だけであるからな。
それを喜ばずして、何とするんだ?
すぐに治って欲しくないくらいだ…が」


君が残した 愛の棘が 

俺の背中を刺した跡が

すぐに消えてしまって欲しくないと

そう願わずには居られない


ズキズキと痛む その痛みすらが


愛おしむ物に 変わって行く



愛の棘



刺して 刺されて


刺されて 刺して



愛の棘



残るばかりは 痛みだけ……?


























ーーーーーーーーーーーー

この度は、ピックアップ
ありがとうございました!

ひみつのひめごとを
これからも、どうぞ宜しく
お願い致します。


2021/12/22

野宮 おるは

/ 4730ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp