第38章 ピックアップお礼　愛の棘　お相手：煉獄杏寿郎

チクリ　また　チクリと
その棘が私の胸に刺さって

その棘を抜き去る事すら

出来なくて……

「んんっ、ぁあ、ん、ぁはぁあん」

だって　そうでしょ？
その棘は　貴方の愛で出来てるのだから

抜き去るなんて　出来ないよ

チクリと刺さったところから
膿んで行って…熱を持って　腫れあがる

ズキズキと胸を疼かせる

その　胸の溜まった膿の名は…

私の愛…だから

彼が愛おしくて　堪らないその気持ち


彼の肩に腕を回して
その身体を引き寄せて
自分の頭を持ち上げると

そこからしか　息が吸えないかの様にして

彼の吐く息を奪い取る様な
口付けを貪る

ズチュン…っと奥の深い所に
彼のモノで突き上げられて
奥の感じる場所を刺激される
彼の律動が激しさを増して

グチュ　ズチュン…ズンッズン…

何度も突き上げられる度に
快感が押し寄せて来て
彼の動きに合わせて声が漏れる

気持ちいい…真っ白に……

全部溶けて……消えて行くみたい

白い世界が自分の中に広がって行く

「はぁ、んんっ、ぁ、ん、
ぁああんっ、はぁ、杏寿郎さんっ、
杏寿郎っ……さぁんんっ」

身体に縋り付いて居た腕に
彼が手を添えて来て
自分に縋り付いて居る
私の腕を解かせると

みくりの両方の手首を掴んで

そのまま　
みくりの腕を引き寄せながら
ズンッっと奥まで突き上げて
何度もそれを繰り返される

「あっ、んんっ、
きゃああぁあんんっ、ぁあん」

その鋭い快感に
思わず悲鳴にも似た嬌声を上げて
大きく身体の仰け反らせた

がっしりと彼の手に掴まれていて
逃れる事を許されていないと
そう言われている様に感じて

ズンズンと奥を彼に突かれる度に

みくりが身を捩らせて
歓喜の声を上げる

「あっ、あぅ、ぁあん、
んっ、あ、ふぁあああぁあん゛っ」

「みくり…なかなかに
壮観……な眺め……でもあるが…」

壮観……な　眺め？？？

何を見てる…の…？

杏寿郎のその言葉に
閉じていた目をみくりが
開いて彼の視線の先を目で追う

ふっと彼がこっちを見て笑って

掴んでいたみくりの手首を
交差させて纏めて片手で掴みなおすと

出入りをしている結合部の部分を

空いた方の手の指で
その境界線をなぞって行く

「杏寿郎さん、やっ、
そんな所ッ見ないで、ダメ…」