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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第37章 スルタンコラボ企画 序章 お相手:冨岡義勇



ーー 序章 ーー


”二つ星の降る夜の……”



その夜は ひときわ輝く

月の夜だった

まるで太陽の如く強く輝くその

月の光は 草原の大地を照らしていて

夜なのにまるで昼間の様だった


こんな風に月の明るい夜は

狼が活発になるから……と

私の双子の姉の小野寺は

こんな時間なのに
狩りに出かける格好をしていて

きつく腰に弓を固定した

ギュッと高位置で
髪をひとつに束ねあげていて

「みくりは、ゲルの明かりを
絶やさない様にして、弟達が
目を醒まさない様に…見ててね?」

「うん。……わかった……」


遠くで狼の遠吠えが聞こえる

あの方向は 羊達を放ってる方だ

小野寺は私の双子の姉で
顔や背格好は同じだが

昔から弓が一族の誰よりも得意で

年の離れた兄と一緒に
小さい頃から良く狩りにも行っていた…

同じ双子の片割れなのに 私と来たら

弓は ドがつく位の
下手くそで才能のさの字も無かった

同じ顔をした 双子だって言うのに

神様は不平等だと……そう思ってしまう

今だって 家の羊達が危ない目に
合っているかも知れないのに

家の男達に混じって
それに向かう小野寺を
私には見送るしか出来ずにいた

私がよっぽど不安そうな
顔をしていたからなのか

コツンと私の額に
小野寺が額を合わせて来て

「そんな、顔しないの。みくり。
私なら大丈夫。知ってるでしょ?私の弓は
一族の中でも、一番だもの。
狼なんて、すぐやっつけて来るから」

そう言って私の手をぎゅっと
握ってくれて

「うん。小野寺……、
知ってる。誰よりも、小野寺が
弓が上手だって知ってる。でも…
何だか……落ち着かないの。今夜は……」


そうそれは

只の予感に過ぎなかったんだ


その夜が… 特別な夜になると


自分の人生を変える様な……そんな夜に


なるんじゃないかと言う……


そんな 予感がして


胸がざわざわと落ち着かない


「ねぇ。小野寺、
落ち着かないの、今夜はいつもと違う、
そんな夜になりそうなの」

その予感について
私が口にすると

ふぅーっと小野寺がため息をついて

「気の所為じゃないよ。みくり
その予感だったら、
私も今朝から感じてたから」




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