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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第33章 絶対君主のお気に入り お相手:煉獄杏寿郎 Rー15


スルスルと彼の指が
私の髪を弄ぶ様にして
その指に髪を絡め取られて行く

「君のその…、強すぎる程に強い…
陰の気に…当てられてしまっている様だ。
強すぎる気は…、その身を滅ぼす……」

そう言ってはぁと吐息を漏らす
その姿に何とも言えない様な
そんな色気を彼から感じ取ってしまって

「みくり……、何も…
全てを…寄こせとは言ってないんだ。
少しばかりなら…、いいだろう?」

そう 耳元に口を寄せられて
囁かれてしまう

全てじゃないなら

少しぐらいなら…って いい…訳…ッ

いい訳… ちょっとだからって

いいく…ないのにっ

なのに 欲しいって 思う…この感情は

欲望にただ ただ似ていて

喉の渇きや 飢えを満たしたいと言う


そんな 感情に似てる


私の強すぎる陰の気が
彼を惹きつけていて

彼の強すぎる陽の気が
私を惹きつけているのであれば…

そこにそれ以上の答えなんかなくていい

そう思えるのに…


だったら どうして

彼は…杏寿郎は

名前を与えたいと
呼んで欲しいとそう… 言うのかとか


迷う 迷子になる

自分の気持ちの 砂漠の中で…

抗えない様な そんな 

感情に飲まれそうになって

逃げ場を求めるかのようにして


掴んだ… 私の手の中にある


一握の 砂の中には…

その答えが…… あるのだろうか…?


それは 例えば


今 私が 彼の 杏寿郎の名を 呼べば


全て… に 納得が出来るのだろうかとか


これは 情動でしかない様な

そうも 思える様な

そんな砂嵐の中で……


私は 何を… 求めているのか…

答えなんて 決まってるのに…


きっと 求めているのは


意味……だ


どうして そうするのかの意味を


そこに求めてるからだ


「みくり」

そう 名を呼ばれて

縛り付けられたかのように
身動きが取れなくなる

呼吸すらもままならぬ程に…
吸っているのに 苦しくて
吸えている気がしない

ギュッと指と指を絡まされてそのまま
握りしめられる

「俺の名を…、呼んでくれ」

そう乞う様に望まれてしまって

「…杏…寿郎……様…んっ」

そのまま唇を塞がれてしまって

吐き出す吐息まで……許されずに

お互いの吐いた息を
求めるのかの様な

そんな口付けを交わし合う
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