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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第32章 地味な俺の地味じゃない彼女 村田さん



「昨日の君の活躍は、
実に素晴らしかったな!」

そう杏寿郎が言うと
自分の手にあったお猪口の酒を
一気に飲み干した

隣に居た女性に空いたお猪口を
向けるとすぐに空いたお猪口は
新しい酒で満たされる

かなり機嫌がいいのか
炎柱の酒は進んでいる様にあった

「いえ……、私は
当然の事しかしておりませんので。
炎柱にお褒め頂くような事は、
何もございません」

炎柱である煉獄杏寿郎の
隣に居たのは芸妓ではなく

腰までの長さの艶やかな
髪をキチンと切りそろえた
人形の様に愛らしい容姿をした
女性であった


昨夜の功労者と称えらている
小野寺 みくりだ


今は 小料理屋に私達は居て

昨日の任務の祝杯を
炎柱である煉獄さんの驕りで

してる……訳なんだけど……


何故か私は 
炎柱の隣に座るようにと
言われて

彼の酌をする係に任命されている

芸妓さんまで数人呼んでるのだから
その辺りはプロに任せて

私の酌で飲む必要なんてないのではと
疑問が浮かばなくもない…が

私がそんな事を気にしてるのも
知っているのか知らずなのか

当の炎柱は機嫌よく徳利を空にして行く

食べ方も豪快だけど
飲み方も豪快…な人…なんだな

周囲の他の隊士達も
序盤からかなり

ハイペースで飲んでいる様子で

その楽しそうな談笑の声が遠く感じる


どこに…居るのかな?村田さん


村田さんと話…したいのに…な

数名のグループに分かれている
隊士達のグループから
お目当ての人物をみくりが探す

「昨日の功労者が、
随分と浮かない顔だが……
君は、酒は苦手か?……君も飲むといい」

そう少しばかり声を顰めて
耳元近くで囁かれる

杏寿郎が空いている
お猪口に熱燗を注ぐと

みくりの方へ差し出して来る


「いえ。折角すすめて頂いて、
心苦しくあるのですが。
その…っ、申し訳ありませんっ…私は」

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