第28章 可愛い君に……は お相手:煉獄杏寿郎
そう言ってみくりの額に
労を労うように口付けを落とす
とよしよしと頭を撫でられる
「なら……、君が、
呼吸を落ち着けている間…
見ていると…いい」
「見る……って?」
いつもの笑顔からは想像もつかない様な
そんな色気に満ちた
そんな顔をして笑える……のかと
ある意味 感心すらしてしまって
「君が……そうする所を、見せて貰った
礼だが?俺も…君に……、見られたい」
「目の前に……、
その相手が居るんですよ?
だったら、わざわざ、
ひとりひとりでしなくても……」
「だが……、こうして見られながら
ひとりでするのは、ふたりでないと
出来ない事だろう?」
「見てる……だけ、で、
…いいんですか?」
「ああ。さっきの俺も…
そうしていたのだから
君はただ、俺がそうする様を
……見ていてくれればいい。
いいだろうか?」
そうは 言っても……
ちょっと 落ち着いて来て
考えても……みれば
自分がひとりでする所を
見せてほしいとせがまれて
見せた……上に…だ
そうなる……つまりは
絶頂する所まで 見せたのだったら
このまま って言うのも
割に合わないと言うか
釈然と……しない……とも言える訳か
だったら 見ておくべき……なのかも
とそんな考えが浮かんできて
「はい……、杏寿郎さんが
そうしてる所、見てもいいですか?」
「なら、…見ているといい。
君に見られてるだけで……、こうなって
しまっている、からな」
そう言って
杏寿郎が鈴口から
透明の液体が溢れていると
私に囁いて来て
彼が 自分の竿に手を添えて
それを扱く様を……
私は 今…見てほしいと言われて
見てるのだけども
杏寿郎の僅かにだけ開いた
唇の間から
ハァハァ……と熱を帯びた
吐息が……溢れて来て
何とも言えない……
色気を彼から……感じてしまう
「…っ、ハァ、……みくり…っ」
右手で自分の竿を扱きながらも
私の名前を呼んで来て
呼ばれても
見てるしか できない
この状況が もどかしい……と感じる
へぇ… 男の人って
こんな感じに…するんだ……