第122章 2人で見上げた夏の夜空は… お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
いつも通りの夏が…帰って来たのかなって
通りを歩いてる人達も
マスクしてない人が多かったし
私は…感染予防は続けてねって
先生から言われてるから
今もずっとマスクはしてるけど…
ここは…杏寿郎と二人だけだし
開放された空間だし…それに
合間にキス…ばっかり…に
結局なってしまうから…マスクをしてる間は…
ここに居る間は…無さそうな感じだった
「来年も…再来年も…そうだが。
この…ネモフィラパークの花火大会が
中条市の夏の定番のイベントになれば良いがな。
25年後の花火大会…には、
俺と奥さんの息子もこっち側に
なってるかも…知れないんだしな」
ヒュウウウウッ ド――――ンッ
ひゅううう… どおおおおぉおん
30分の花火大会と
15分間のドローンショーが行われる
連続花火が打ちあがり始めると
あっち側の会場の歓声が
こっちまで聞こえて来ていて
杏寿郎とふたりで次々に
空に咲く 花を見上げる
「やっぱり…いつ見てもやっぱり
いいもんだな。花火大会は」
「そうだね…、今は…私達
夫婦で見てるけど、来年は
要くんも一緒に親子3人で
中条市の花火…観たいね」
「俺が…この花火大会の
イベント担当をしてる内は…
嫌でも来る事になりそうだがな…」
座って 不意に手を伸ばした先に
たまたま杏寿郎の手があって
そのまま…ぎゅっと杏寿郎に
その手を握られてしまって
ドキッと心臓が…手を握られただけなのに
妙にどきどきとしてしまって居て
「来年も、中条市の皆が
楽しめる、素敵な花火大会にしてね」
「ああ、そうだな…」
夫婦2人で
見上げた夏の夜空には
大輪の花火の花が咲き誇っていて
「綺麗…」
「ああ、綺麗だな…、花火」
「夏が来たんだなって、感じがするね」
長い長い冬が…やっと終わった様な
そんな…気分になる様な そんな夜だった
夜空を彩る…色とりどりの鮮やかな
一瞬の芸術は…
今夜…この場所に集まった人達の目にも
同じ物が見えていて
10年後 20年後にも…同じ様に
中条市の夏の空に…花火の花が咲いて
花いっぱいの中条市になればいいなって
みくりは夜空に咲く花火を観ながら
そんな事を…杏寿郎の隣で考えていた
2人で見上げた夏の夜空は…
ー 終 ー