第122章 2人で見上げた夏の夜空は… お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「詩織さんっ…、お久しぶりです」
そのこちらに挨拶をして来たのは
成瀬の妻で 同級生の西井君の
お姉ちゃんの成瀬詩織で
西井君とは7歳ほど離れた姉弟だけど
相変わらず…詩織さんは…若く見えるな
「詩織、一臣と唯花をこっちに」
そう成瀬が詩織に声を掛けて
子供達を自分の方へ来させる
成瀬さんは…おじさんや持留さんよりも
結婚するのその物も遅かったし
忙しい人だし…中々子供さんにも
恵まれなかったみたいなんだけど
「みくりちゃんの事は、
弟からも…主人からも…色々と
お話は旦那さんのお話も含めて
色々と聞かせて貰ってますから」
そう言いながら笑う姿も
詩織さんはいいお家の生まれの
お嬢さんが奥さんになったんだなって
穏やかで品のある感じの女性で
「弟さんには…先程…、
何かを買っていけと言われましたが…。
色々と、家の場所とかについても
相談をさせて貰っております…。
もうすぐ、父と祖父も参りますので」
そう言えば…この特別観覧席
座敷みたいになってて
テーブルが3つ配置してあるな
「僕の父も…来る事になってるからね。
そろったら、夕食会にでもしようか」
えっと…?これは…どう言う状況?
成瀬家と西井家の家族の食事会に
何故だか片山家がお邪魔してるのでは?
…と場違い感が凄いあるんだけども
「中条市で1000発規模の
花火大会をしたいって言うのは、
僕の夢だったんだよ…。
まぁ…今日のこの花火大会は
その足掛かりでしかないけど…、
今日の花火大会をスタートにして、
1000が1500,2000と
増やして行けるような…それだけの
物を…ね、育てて行きたいと思ってるんだ」
「良かったじゃねぇかよっ、
一成ぃいいっ、お前が高校の時から
ずっと言ってた夢が、叶ってよぉ」
バシバシと相当酔ってる
持留が成瀬の背中をそう言いながら
遠慮ない感じに叩いていたんだが
「基樹…ッ、ちょっと、割と、
痛い…から止めて欲しいんだけど。
夢が…叶った良かった…とは思ってるよ。
ずっと…そうしたかったからね…?
この土地の事は…、僕の祖父も…
西井の家のお祖父さんも気にしていた
中条市の負の遺産だからね…。
だからこそ、僕は…この土地で
それを果たしたかったんだ…よ…」
そこまで聞いて…何となくわかった気がする