第27章 イレギュラールーティーン お相手:煉獄杏寿郎
私が彼のそのイレギュラーな行動を
察してそう声を掛けると
にっこりと機嫌が良さそうな
そんな笑顔を彼が浮かべた
「そりゃ、3年以上杏寿郎の
彼女なんてやってますから…。
うーん、だったら
あっちの方がいいかな?」
彼には何か考えのある
行動だって事は
察しがついたのまではいいが…
「流石は…みくりは俺の彼女だな…」
「どうも。それは光栄にございますよ~」
そもそも 彼は背も高くて
顔もいいし 頭もいいし
スポーツも出来るから
大学時代から
モテまくってたんだけど…
そんな彼が 取り立てて
周りがもてはやすほどの
美人でもなければ
モデルの様なスタイルでもなく
まぁ それなりにそこそこの
そんな私を 彼女に選んだ理由が…
彼曰くには
”俺の考えてる事を察してくれるから”で
杏寿郎は頭の回転が速いから
少々説明が足りない時があって
周囲が杏寿郎の考えに
付いていけなくてポカンとしてた時に
1~10の内の
3まで話して10まで飛んだ
彼の話の4~9を私が説明したのが
そもそものきっかけ…
誰も分かってくれる人が居なかったと
彼は大層喜んでくれたのだが
私だって全てが全て
読み切れるって訳でもない
でも何か考えがあるとまでは
何となく 分かったけど
それが…
どんな考えがあるのかとかまでは
読み切れては居ないのだから
今日は杏寿郎が提案して来た
この遊びに
お付き合いをさせて頂きましょうか
外観が花盛りだった
ホテルにしたのは良いけど
内観も花だらけだな……このホテル
置いてあるオブジェとか
ロビーの壁紙とか
部屋を選ぶパネルの前で
何処がいいかと聞かれて
いつもと同じぐらいの
グレードの部屋で
あまり花の主張が激しくない
シンプルな部屋を
みくりが杏寿郎に提案しようとしたら
「えっと…、そうだな…ここに…」
「俺は…、そこよりも
こっちの部屋のがいいんだが?」