第25章 みじかいおはなし ※裏なし お相手:色々
そう言って笑うその顔は
年相応の少年の笑顔で
「私の名は、小野寺 みくりですが…」
「ねぇ、みくり。…また、ここに来る?」
「ええ。多分…来るとは思いますが」
「だったら、また、一緒にしよ?」
「ええっ!?」
「あ、みくり。
なんか想像しちゃったでしょ?
やっぱり、えっちなんだぁ~。」
「してませんから、
断じてしてませんっ。
からかわないで
頂きたいのですが?霞柱様」
「みくり。無一郎だよ?
ねぇ、名前…、呼んでみてよ?」
そう 促されて
「無一郎…様」
「様は余計」
「えっと、じゃあ…無一郎君」
ニコッと目の前の顔が笑顔になって
「また今度、
一緒に昼寝、しようね?約束だよ…」
約束
交わしたとしても
僕はきっと
次に会った時
君の名前も
君の顔も
忘れちゃってるかも知れないけど
「ええ。約束ですね」
僕が 忘れていても
きっと 君が憶えていてくれるから
「うん、約束。
忘れないでよね?みくり」
でも できるのなら
忘れたく…ないなって
そう 思うのは 何故なんだろう?
約束
僕はまだ この感情の名前を知らない…