第25章 みじかいおはなし ※裏なし お相手:色々
私の膝の上に
とん と師範が頭を置いて来て
何だ
膝枕して欲しかったのか
全く 手のかかる師範だ事
「みくり…」
「はいはい。みくりですよ。
今度は一体何ですか?
耳かきでもしますか?」
下から手が伸びて来て
よしよしとその大きな手が
ぶっきらぼうで雑ながらに
私の頭を撫でて来て
「いつも…、あんがとなァ。
その…、世話なっちまってヨォ」
「師範?本当に、
師範ですか?お礼言うなんて…」
みくりの視線から逃れる様に
思いっきり顔を逸らされてしまって
そっぽ向かれているが
その耳が赤くなっていて
思わずぷっとみくりは噴出してしまった
「みくり」
「はい、今度は何ですか?」
「俺が良いって言うまで、こうしてろォ」
「はい。了解致しました。師範」
ああ やっぱり今日も
家の用事が進まないなぁと
そう感じていた みくりだった
こんなどうしようもないような
そんな 師範だけど
そんな 師範を好きなんだから
私の方も どうしようもないな…
どうしようもない2人