第115章 2回目のハネムーンは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
2階の展望フロアと
屋上のオーシャンデッキに
向かう観光客の姿はあるが
2階の眺めとそう変わらないと
3階の展望フロアはスルーされているが
窓を区切る枠の部分が
2階よりも3階の方が少なくて
よりパノラマビューが楽しめるので
人気が無いのを良い事に
置いてあるベンチの座って
しばらくの間…その景色を夫婦で2人占めして
「屋上、行くか?」
「うん、今日はお天気もいいし
屋上からも絶景が楽しめるね」
屋上はオープンデッキになって居て
フェンスに当たる部分も
クリアなアクリル板になってるから
何の仕切りも無い場所に
立たされている様な気分になって
高い所が苦手な人は厳しいかも知れないが
そこまで苦手でなくても
胸の裏側の辺りがちょっとザワザワするな
オーシャンデッキには
”幸せの鐘”が設置されていて
鐘から伸びる紐を引くと
鐘を鳴らす事が出来るらしく
「あの鐘を鳴らすと、
幸せになれるそうだぞ?鳴らすだろ?」
「って、ここって恋人の聖地?
あ、でも恋人の聖地って書いてないし
ハートのオブジェもないね」
鐘を鳴らす系のオブジェは
恋人の聖地の定番だけど
どうやらここは恋人の聖地ではないらしい
「割と日本全国にあるんだがな、
恋人の聖地、何故か沖縄には
恋人の聖地が1ヶ所もないんだ。
その理由は、恋人の聖地は
元々がな”何も無い”場所を観光地にする
と言うのが、目的だからな。
沖縄は島が観光地だからな、だから
わざわざ恋人の聖地の
認定を受ける必要も無いって訳だ」
「何でも無い場所を観光地にする…取り組み?」
恋人の聖地には景観と共に
記念撮影が出来るオブジェの設置と
恋人の聖地のプレートの設置が
条件にされていて
その認定には恋人の聖地の
認定委員会の審査を受けて認定される事が
恋人の聖地の条件なのらしい
その認定員会の委員に
ブライダルファッションデザイナーの
桂由美さんもその名を連ねているそうで
あの…中条市のネモフィラパークも
恋人の聖地…になってたもんな
「成瀬さんが、中条市に恋人の聖地
増やしたいとか言ってたけどな」
「そうなんだ…恋人の聖地ねぇ」
「奥さんに、恋人の聖地にするのに
いいアイデアあるかって…言ってたぞ?」
そんな話をしながら幸せの鐘を鳴らす
順番を待っていて 自分達の番になって
一緒に幸せの鐘を鳴らした