第113章 今年の旦那さんの誕生日は 前編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
アクリルケースの中には
青い大きなヤドカリの様な姿のヤシガニや
精肉店では豚の顔の皮…も売っていて
「あれ、凄くないか?豚の顔」
豚顔の皮の真空パックが
ずらっと綺麗に整列してあって
色が茶色かったり薄い茶色だったり
真っ黒だったりとカラフルだ
普通の市場には売ってない物があって
ここが人気の観光市場なのも分るな
色んな物があるから見てて飽きないな
「お魚、鮮魚も…見に行こうよ」
自分達が居た精肉のエリアから
鮮魚を扱う店が並ぶ鮮魚コーナーに移動すると
ずらっと綺麗に並べられている魚は
どれも…本州では見慣れない様な
名前がぱっと出て来ない魚ばかりだ
南国…の魚とだけあって
その色もカラフルで
『お二人は、お夕食は済ませた?まだ?』
そうあるお店のおばちゃんに声を掛けられて
その店の前に移動する
『何か…食べてみたいのある?
沖縄…の高級魚は…アカジンね。
アカジンと、アカマチとマクブが
沖縄の3大高級魚ね、食べて行かない?』
そのカラフルな熱帯魚の中で
異質な存在感を放っている30センチほどの
大きなエビを杏寿郎が見つけて
ウシエビと書かれた札がつけられている
「みくり、これがウシエビかっ
俺の想像よりも、遥かにデカいぞっ」
『お兄さん、ウシエビ食べたいの?
お姉さんは?これ食べたいの?
これね、イラブチャー沖縄の魚ね』
みくりの視線がイラブチャーと言う
見た目がカラフルな青のアオブダイの様な
毒性がないブダイ科の魚に注がれて居て
「あのっ、これも…食べたいんですが…っ
それが…食べたくて…」
そう言って指差した先にあるのは
丸裸にされている痛々しい姿の
アバサーこそハリセンボンの事で
『アバサはオススメは唐揚げとお味噌汁。
イラブチャーはお刺身、唐揚げ、バター焼き。
ウシエビはエビフライ、
唐揚げ、塩焼き美味しいよ』
そう店のおばちゃんが凄い早口に
オススメの料理法を教えてくれて
同じ方法で料理するなら追加料金が要らないから
ハリセンボンとイラブチャーとウシエビを
みんな唐揚げにするのがオススメで
ハリセンボンは半分をお味噌汁に
イラブチャーの半身をお刺身にしたらと
提案して来たのだが
「なら、あれも一緒に刺身にして貰えるのか?」
そう言って杏寿郎が水槽の中にある
巨大な夜光貝を指差して尋ねていて