第105章 夫婦のホワイトデーは… 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そのまま…名勝で
景色も見ずにキスばっかりしていて
そのキスの余韻に浸りながら
後ろにいる杏寿郎に
自分の体重を預ける
スリスリと杏寿郎の身体に
自分の身体をすり寄せて
視線を上げた時に
杏寿郎と視線がぶつかって
再び唇を重ねようとして
少し離れた所から
がやがやと数人のグループが
こちらに近づいて来る気配を感じて
慌ててお互いのくっつけようと
していた唇と顔の距離を離すと
その場に居るのがいたたまれなくなって
その岩の前の場所から
そそくさと すぐ近くにある
立岩を眺めるのに最適な
木製の橋の上に移動する
「見られてない…よね?多分」
「さぁ、どうだろうな…?
キス…してた時は、俺と奥さんだけ
だった様にあったがな…」
橋の上からスマートフォンで
立岩の画像を数枚撮影して
立岩を後にすると
そのまま丹後半島を回りながら
海沿いの道をドライブする
「やっぱり、3月にもなると
日が落ちる時間も遅くなって来たな」
「サンセットドライブもそれは
それで素敵だと思うけどな」
「日が落ちきる前には、
到着すると思うけどな」
今の時間と通ってる道と
日が落ちきる前に到着すると言う
杏寿郎の言葉に
成瀬さんからどうしてもと言われたらしい
今日の宿泊先が何処か分かって
「そう言えば、人生の楽園で
ちょっと前にやってたよ?
伊根の舟屋の宿の話…。
成瀬さんが、舟屋の宿に泊まれって
杏寿郎に言ったんでしょ?」
「ああ。新婚旅行の時に、
南水無瀬にある夜光虫が観れる場所の
舟屋を宿泊施設に、改装するって話あっただろ?」
新婚旅行で水無瀬島を訪れた時に
マリンショップの店員さんで
サンセットカヤックをした時の
インストラクターだった
宇梶さんからの情報で
南水無瀬に夜光虫を観に行ったんだけど
夜光虫が見られる砂浜の近くに
放置された状態の舟屋があって
その舟屋を宿泊施設に改装したり
その周囲の商店街にもテコ入れをする話を
成瀬さんがきっちりと
今年の夜光虫のシーズンに
営業開始出来る様に進めていた様で
その為に舟屋の宿と言えばの
この京都の伊根町にも
何度か自ら足を運んで
そのプランを計画したらしく
「ここを参考にしながら、
南水無瀬ならではの…舟屋の宿と言う
方向性から、計画してるらしいぞ?」
成瀬さんからも
南水無瀬の開発の話は聞いていて