第101章 夫婦のバレンタインデーは…中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
用意された朝食は
かなり豪華な感じの朝食で
その器もかなり凝っている物で
小鉢の副菜が2つに
鈴虫を入れるような虫かごの様な
玉手箱の様になって居る入れ物に
小さな小鉢が3皿閉じ込められていて
なますとふきと筍の煮物と
タコの酢の物の様だった
「と言うか…、この真ん中のあるのって…」
大きさとしてはメルちゃんだか
ポポちゃんだかの人形が入るのに
丁度いいくらいの大きさの
どう見ても檜風呂の様な物には
木製の蓋を開けると
お湯が満たされていて
ゆらゆらと湯豆腐が椎茸と水菜と
一緒に昆布風呂の中で揺れている
「湯豆腐だな」
「お風呂みたいだね、人形の」
「確かにそれ位のサイズ感だがな。
君も良く、朝食に
湯豆腐…用意してくれるだろう?」
「これ、凄いね。楽天にあるのかな?
杏寿郎、これ、同じの、3万8千円だってさ。
安いのは1万以下でも買えるんだね。
でも、これに100円の豆腐入れてたら
意味無いか、豆腐が美味しくなるわけじゃないし」
その湯豆腐セットを楽天で調べて
家でこれを使うのはみくりは
現実的ではないと思ったんだろうな
毎回固形燃料使うしな
「美味いな。湯豆腐」
「うん。美味しいね、湯豆腐」
だし巻き卵も巻きすの上に
丸々1本あって
緑のもみじと葉ショウガが添えてあって
エテカレイの焼いたものが出されていて
県内の旅館の朝食にはエテカレイの干物が
県内のどこに泊まっても出て来るのだが
これは地域的な呼び方らしく
ソウハチカレイと呼ぶのが一般的らしい
サラダのお味噌汁にお漬物もあって
朝なのにちょっとしたお造りもあったから
小さなおひつで用意されていた
白ご飯だけじゃ足りなかったらしくて
白ご飯を追加して貰う事になったのだけども
「朝食も美味かったな、
客室が少ないから、全く
他の客と鉢合わせる事も無かったし。
ここでは、ゆっくりさせて貰えたな」
「うんそうだね、
お夕飯の時もそうだったけど。
ここのお食事は、
器や盛り付けが凄い凝ってるね」
朝ご飯の満足度がかなり高かったので
予約サイトの口コミが
どれも高評価だったのも納得のホテルで
部屋に荷物を取りに戻ると
そのままフロントでチェックアウトをして
車のトランクに荷物を積み込むと
「今日は、私が運転するね」
「ああ、確か今日は、そうだったな」