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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第5章 君の名前を お相手:不死川実弥


時刻は23時の少し前だった

みくりは乾かした髪を梳いていた
ざっくりと編んで就寝する準備をする為だ

コンコン…
窓をノックする音が聞こえて
みくりが窓を開くと

「よぉ!」

と不死川が壁にもたれながら
みくりに片手を挙げた

「え?不死川君?どうしたの?こんな時間に」

当然こんな時間なのだから玄関は閉まってる
フワッと血の匂いがした

「悪ぃ、ちょっと、
世話になりてぇんだが。いいかァ?」

生憎 しのぶは別の仕事で屋敷を空けている

「ちょっと待ってて、玄関の鍵……
開けてくるからっ」

窓の桟に手をかけてその向こうにいる
不死川に声を掛けるとグッと手を掴まれる

「こっから、入りゃあいいだろーがよ。よっと」

止める間もなく窓に手をかけて
不死川が部屋の中に入ってくる

「もう、みんな休んでるから…静かにね?」
「わぁってるよ、んな事…」
「こっち、付いてきて」

パジャマの上から一枚 
カーディガンを羽織ると
みくりがカンテラを片手にして
不死川に声をかけた

真っ暗な廊下を歩いて
普段使っている屋敷へと移り
しのぶが使っている診察室へ移動する

診察室の鍵を開け ドアを開く
電気を点けると
不死川に中に入るよう促した

さっきは暗くて見えなかったけど
結構派手に 切ってるなぁ

大きさをみくりが目で測りながら

これは20針は行かないと 厳しそうだな

「脱いで」

手を洗って 手袋をはめながら
みくりが不死川に言った

「は?おい、お前っ……」
「何、バカな事言ってんのよ?傷、縫う前に
洗うから服、濡れたら困るでしょ?」

不死川の隊服のボタンを
有無を言わさずに外すと

「こんな時間にお湯使えないし、
冷たくて悪いけど……」

ガーゼで土手を作りながら
丁寧に創部を洗浄して行く

不死川の身体に出来た傷は
左胸の辺りから斜めに腹部へと降りている

「いつも、自分で縫ってるのに
今日はなんで来たの?」

「あいつに、言われたんだよ。自分で縫うから
ばい菌が入って、化膿するんだって」

「それで、治りが悪くなって、うちに来るから。
毎回しのぶちゃんに怒られるわけね」


「だから、来たんだろーがよ!
そのまま、来て、悪イかよ!」



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