第21章 惣菜屋さんと煉獄さん 後編 お相手:煉獄杏寿郎
その言葉も
その口付けも言っていて
どちらからともなく
唇を重ね合わせて
お互いの舌を求めて
口付けを貪る
浴衣の上から
乳房の形を確かめる様にして
そっと揉まれる
胸の先の部分が浴衣の上からでも
その存在が分かる様になって来て
浴衣の上から
その敏感な先端の部分を
カリカリと爪で擦られると
思わず身体が硬くなってしまう
「……んっ、…っ、…は…」
ほんの微かに
吐息に喘ぎが混じる
ハァっと吐き出す自分の吐く息にも
熱を帯びて行っているのが分かる
キュッと浴衣の上から
先の部分を摘ままれて
そのまま捏ねられる
首筋を杏寿郎の口付けが降りてきて
鎖骨の間に滑って来て
少しだけしか肌蹴ていない
浴衣の合わせの間を
鎖骨の間から下へと舌で
舐め下されて行く
「あっ、…ん、汗をかいて
おりますので…その……。
舐めたりとかは…しなっ、
んっ、はぁ、…っ」
「今は、夏なのだから
……汗は掻く物だろう?
汗を搔いているのは俺とて、
同じ事…。直接…、触れても?」
胸に直に触ってもいいかと
確認を取られてしまって
その問いに頷いて返すと
浴衣の下へ杏寿郎の手が
滑り込んで来て
胸の膨らみを這って行く
「吸いつくような、
……滑らかな肌を
されておられるのだな……」
あの夫に
もう 10代の頃の様な
張りも無くなったなと
言われたのを 思い出してしまって
ギュッとその肩に
縋りついてしまった
「みくりさん?如何なされたか?…」
大丈夫だと
まるで小さな子を落ち着かせる様に
頭を撫でられてしまって
「もっと、……言って下さいませ。
杏寿郎さん……。
もっと、言われたい。…貴方にっ…」
「俺を…求めて下さるのか。
これ以上に…喜ばしい事は無い…
貴方は、美しい…。その髪も肌も…、
勿論顔もだが……。
その流される、涙まで…
貴方は美しいのだな…みくりさん」