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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第21章 惣菜屋さんと煉獄さん 後編 お相手:煉獄杏寿郎


逃れたい と思って
ほんの一瞬で
逸らしたくなってしまって

「見て、頂きたいと俺は言ったのだが?」

「す、すいませんっ…見れませんっ…」

「謝らなくていい。
……こちらを向いて。貴方の可愛らしく、
その美しい顔を見せて頂きたい。
貴方からすれば、俺は酷い男だろうか?
恥ずかしがる貴方に、
そうしろと言うのだから…」


「違います。そんな事はありませんっ!」

思わず
自分の口から大きな声が出てしまって

彼と視線が重なった

「逸らさないで、そのままで…。
俺の目を見たままで、聞いて頂きたい」

ギュッと手を握られてしまって
同じ様に自分の胸が
締め付けられるのを感じる

苦しいほどに 胸が締め付けられて

「みくりさん。俺は…貴方が好きだ。
貴方以外の、女性など考えられない。
俺の世界にあるのは…、貴方
只一人でいい、それ以外に望むものが……
何がありましょうか?貴方があればいい
…俺の世界に。貴方が居れば…、
それでいい。それだけでいい」


彼のその言葉は

彼の世界その物が 私だけでいいと

それ以外に 望む物などないのだと

そう 言っていて

それを 否定する事も

どうしてなのかと

理由を尋ねる事も 必要がないと


彼のその

夏の太陽の様な

その目が言っていて…



自然と零れて来て
止まらなくて溢れる涙を
杏寿郎の唇が優しく掬い取って行って


「貴方が欲しい…、何もかも…。
貴方の全てを…、俺に頂けないだろうか?
身体だけなど、言いますまい。貴方を全て…」

「それは、私の
……過去も…忘れられない記憶も…」

「俺は、全てだとそう言ったはずだ。
それが貴方を作る、
その全てであるのであれば…。
その憂いも後悔も全て…、
俺にお預けになられるといい。
そして…、愛されればいい。俺に。
貴方のその全てが、
俺に変わるまで…愛され続ければいい」


何も考えなくていい
何も言わなくていい

ただ 愛されるだけでいいのだと

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