第89章 今年のクリスマスは… 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「クリスマスとは言えど、
ランチクルーズなんだぞ?
ちょっと小綺麗にする程度でいいだろ?」
リビングのソファで
コーヒーを飲みながら
支度が済むのを待っていたのだが
上からみくりがリビングを
覗き込んで俺の返事を待っていたので
そう 俺が返事を返すと
「うん、そうか、じゃあ。あれにする。
今ならお腹まだ全然目立たないし、
あれ着ても大丈夫そうだから。
多分普段は、着ないと思うし。クリスマスだしね」
そう言って 自分だけで納得して
自分の部屋に戻ってしまって
支度を済ませて出て来た時は
みくりはロングコートに
裏起毛の厚手のタイツだったので
その下の部分に何を着ているのかは
脱ぐまでは分からない状態だったのだが
「お待たせ~、杏寿郎。準備出来たよ?」
「ああ、そうか、じゃあ行くか。
ちょっと、時間も早いし。
クリスマスのツリーでも観て行くか」
ベイサイドのエリアのショッピングモールには
毎年大きなツリーが飾られるから
それでも観て行くかと言って来て
「ねぇ、あのコンベンションセンターに
クリアピアノあったでしょ?」
「ああ、あの船の乗り場の所のだな」
「折角だし、ちょっと寄ってもいい?
あのピアノでクリスマスソング弾きたいなって」
「どうせ、その辺りに行くしな。いいぞ?」
車に乗り込んで 30分程で
二田の隣の神南港市の
海辺のベイエリアに到着した
ランチクルーズにはまだ早い時間だから
海辺の風を感じながら
クリスマスムード一色のプロムナードを歩く
「こうしてると、
クリスマスにデートしてるって感じするね」
「そう言えば、この辺りも
夜にイルミネーションしてるらしいぞ?」
神南港市には全国的に有名な
光のアーチが続く
街中のイルミネーションがあるが
とにかく混雑が凄いので
私の体調とコロナの事もあるし
神南イルミナージュは
クリスマスより早い時期に終わるし
今日の行先の選択肢には上らなかったんだろうけど
カラフルなデザインの光のアーチが
いくつも連なる姿は
全長が200メートル以上あって
丁度オフィス街を抜けて終点の公園に着くのだが
中央にある本社が丁度この
イルミナージュが会社から観れる
特等席にあるから
行列に並んで会場まで迂回して2時間とか
掛けて寒い中 観に行かなくても
会社から観たらどうだと