第78章 ピックアップ御礼 秋と言えば…? お相手:煉獄さん現代パロ
「15日は、下道で行くから
運転なら、任せて!」
春に中条市行った時は
上から行くって言ってたのに
今度は高速を使わずに行くと
みくりがえらく力説をして来るから
「って、どうしてなんだ?
上から行けば良くないか?20分程
下道だと、余計に時間が掛かるだろう?」
そう最短ルートについて
杏寿郎が言うと
そこは通らないとみくりが言って
別のルートを使うと言って来て
そっちから行くと更に15分は
余計にかかってしまうのに?
「多分、上から行ったら
もっと掛かると思うの。丁度今は
黒枝豆のシーズンだからね。
黒枝豆は中条市の隣の
下条市の特産だから。
毎年この時期になると
国道沿いでテント立てて、売ってるよ。
その黒枝豆目当てに、京阪神から
沢山買いに行く人が居るから、
週末は渋滞するんだよ」
「にわかに信じられない話なんだが、
たかだか、枝豆を買いに行くのに
高速道路が渋滞するのか?」
「そうだよ?黒豆渋滞って大阪から
中条市に仕事で来てる人が言ってたもん」
渋滞に巻き込まれてでも
買いたいと思う様な物なのか?
その黒枝豆と言う枝豆は
「何が違うんだ?」
「黒いよ?黒枝豆」
普通の枝豆と黒枝豆の違いを
みくりに尋ねると
そう言って来て
「そうだなぁ、食べたら分かるよ。
戻れなくなるから、今までの枝豆に。
居酒屋とかそんなので出てくる
枝豆とかってなんだったんだろうってなるよ?」
そう言ってニヤッと
自信ありそうな笑顔を浮かべて
みくりが杏寿郎の方を見て来る
枝豆なんてどれも同じだろうと
俺は思うんだがな
「枝豆は枝豆だろう?
どれも同じじゃないのか?」
「じゃあさ、杏寿郎さ。聞くけど。
うちのおじさんの作ってる、
ミニトマトはその辺のミニトマトと一緒?」
その枝豆の引き合いにして
みくりのおじさんが作って居る
片山さん家のミニトマトと言う
ブランドミニトマトの話をして来て
「いや、あれは正直
俺の中のミニトマトの常識を
塗り替える位の衝撃だったが…」
にこっとみくりが
満面の笑みを杏寿郎に向けて来て
「分かった。その笑顔は
自信がありますの笑顔だな?
だったら、土曜日は期待して置くから」
「だって、秋は実りの秋だよ?
美味しい物が沢山あるでしょ?」