第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「どうしたの?そんな態度取っていいの?
俺に媚び売っとかなくていいの?
どうなっても、知らないよ?」
「そんな風に、人に平然とした態度で
脅迫する様な人の言う事なんて聞かないからっ」
その豹変したと言う言葉が似合う様な
みくりの態度の変化に
河田が困惑した様な表情をしていて
「え?キャラ、違うくない?」
「私はこっちが普通ですけど?
もう、河田さんに気を遣うのは
無駄だし疲れるので止めました。
ここで食べたり飲んだりは
一切しません。主人に言いたいなら
好きな様に言えばいいッ!」
何を使うつもりなのか
分らないけど
スピリタスにしても 睡眠薬にしても
それを頂く訳には行かない
これはお薬が入ってるよって
見えてる物を素直に飲んだり出来るほど
私は おバカでもないし
彼に対して下手に出るつもりもない
殴り飛ばして来るなら
それはそれで傷害事件になるだろうし?
「馬鹿な女」
「ばっ、馬鹿っ…、
馬鹿って言われたくないですッ」
「関西人だからって事?
じゃあ、アホ、それもドアホ。
どうして、いい子に落ちてくれないの?
いい子に落ちてくれたら、普通のだったのに」
普通の…と 来たか
あの飲み物に入ってる薬物と
あの乾き物に入ってる薬物は
普通の…って事
スゥウウウウッ…と
大きく息を吸い込んで呼吸を整える
後ろ手にした手に何か隠してる
全集中の呼吸を研ぎ澄ませる
あの時の自分がしていた様な
そんな超能力程の能力が
今の私に出せる訳じゃないけど
この状況を打破するには十分だ…
ましてや
相手は鬼…ではなくて
人間…なのだから
「ねぇ、廻し逃れなんだったらさ…。
もしかして、”飛び”の経験も…ないの?」
「ある訳…、無いでしょ?
飛びは…一度経験したら後は、堕ちるから」
そう一度高く飛んだら最後
後は落ちて落ちて 堕ちて行くだけなのだから
「俺達の中では、あの頃使ってたのは。
セブンって呼んでたんだけどね?
改良されてより、依存性がセブンより
強いヤツがあるんだけどさ。
ほら、こう言うのってさ、
どうしてもポンプでさ打ちやすい、
同じ場所にするから、タコになっちゃうでしょ?」
そう言って スルスルと
自分の腕を捲って見せて来るが
彼の腕に刺し跡は見当たらない