第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
店の中に入ると
店の店員も河田に頭を下げて居て
違和感を感じる
ここは会員制のクラブで
入会には審査があるはずだ
あの会社の年収程度では…
この店の会員にはなれないんじゃないかって
マズイ…気がするとても
「凄い…、お店ですね、ここ」
「そう?良い感じでしょ?
ああ、いつもの部屋空いてる?」
「ええ、勿論です。河田様、どうぞ」
そう言って奥へと案内されて行く
VIPルームと書かれたドアの前に
店員に案内を受けると
ドアを開いて中へと促される
部屋の中には大きな革張りの
ソファーがあって
テーブルの上にはワインと
ブランデーが用意してあって
「ボトルキープしてるからね」
開栓がされて居るボトル…か
彼と飲むなら同じ物を飲まないと
「けど、今日はこれよりも先に
シャンパンも頼んでるから。
飲むよね?だって、お祝いしなくちゃ。
それとも俺が…、何か飲み物に
入れるかもとかって警戒してる?」
顔はいつものあの厭らしい笑顔で
何を考えてるのか分からない
シャンパンが届いて
目の前でその栓を開封すると
シャンパングラスに注がれる
目の前で開栓した物だから
これに何かが入れられてる事はないから
その手からグラスを受け取って
「はい、乾杯」
「乾杯」
シャンパン自体は悪くないし
いい品物なのに 一緒に飲む人によって
こんなにマズイのかと感じてしまう
「じゃあ、話…をしようか?
博多の壇蜜ちゃんはね、俺が
リーダー研修の時にあっちも
一緒に研修で一緒になったんだよ?
博多支社の一番の美人さんな子。
でも、失礼な子でさ。俺があんなに
紳士的に誘ってあげてるのにね。
でも、今度は俺もさ、博多に
異動にして貰おうかなって…思ってるから」
河田さんは 元々京都の出身で
確か京都で既婚者に手を出そうとしてか
手を出したか何かで
何故か首にならずに 二田に異動になって
「異動先なんて、選べない…んじゃ…」
「え?選べるよ。俺は…どうして
二田に来たか、知りたい?
俺もさ、あの女なんか知り尽くしてる
大地サンがさあんな風にさ、
褒めるって珍しいって思ったの。
ポテンシャルが…、凄いって言ってたよ?
大気がムショ入ったからって、
終わりとでも思った?
もうすぐ帰ってくるらしいじゃん?」
あの
篠田大気が 釈放される…?
それも近い内に?