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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第75章 ふたり 一人独り 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ



「だから…俺は、君に
礼を言わなければな…?
ありがとう、みくり」

全部…あの時の話をした訳じゃない

自分はもう 誰かと普通に
付き合ったりとか好きになったりとか
そんな事も出来ないんじゃないかって
そんな資格も自分には無いんじゃないかって

そんな事ばかり考えていて

杏寿郎が何度も私に告白してくれた時も
何かに理由ばかり付けて
断わる口実ばかりを探していたから

そうして何度も断ってる内に
私の事なんて 見限って
見切りをつけて
離れてくれるんじゃないかなって

そんな期待をしてた…から…

「杏寿郎ッ…、わ、私…」

もう全部 話してしまっても
彼なら 大丈夫なんじゃないかって

この感情の勢いに任せて全部
吐き出してしまえば…と

そんな事を思って
杏寿郎にそれを言おうとしたのを

「大丈夫だ。みくり。
俺は、君が、君で居てくれたらそれでいい」

もう それ以上何も要らないと
杏寿郎の言葉が言って居て

私が ”在る” ことを

これ以上なく 彼が望んでくれていて
それだけでいいと 許されるから


「杏寿郎…、ぅ…っ、私…でいいの?
杏寿郎の、奥さん…ッ、私でいいの?」


「ああ、勿論だ。俺は君がいいし、
君じゃないとダメだと思ってるが?」


やっぱり 杏寿郎はズルい…

そんな事を普通に自然に
何の躊躇もなく言うから ズルい


「確かめても?」

「確かめる…?」


胸に埋めていた顔を
上げて杏寿郎の顔を見上げると

「君が俺の、奥さんだって事をだが?」

その言葉の 意味を察して
杏寿郎の問いかけに頷いた

用意が途中になってる
キッチンのまな板の上をちらっと見て

「お夕飯…、遅くなっちゃうよ?いいの?」

「ん?それは、俺が2度ぐらいじゃ
終わらないとか言う意味か?」

「お腹、空いちゃわない?いいの?」

ちゅう…と杏寿郎が
みくりの頬にキスをして来て

「夕飯よりも、君が食べたい…とでも
俺は、奥さんに言えばいいか?
それも大事かも知れないが、君の方…は?」

そうするよりも
食事の支度を優先したいのかと
自分の中の優先順位を
杏寿郎が確認する様に問いかけて来て

ギュッと杏寿郎の服の胸辺りを
みくりが握りしめると

「杏寿郎…がいい、…抱いて…欲しい…。
杏寿郎に、旦那さんにそうされたい…の」

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