第75章 ふたり 一人独り 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
杏寿郎がハンモックから立ち上がると
外に出る準備を始めたから
宇髄から呼び出されたのだろうけども
「ああ、丁度、用事があって
こっちに戻ってるから、顔を貸せだそうだ。
今日はゆっくり、君と過ごしたかったんだが。
あの人は、断わると後々厄介だからな」
そう言いながら
杏寿郎がちょっと出て来ると
家を出るのを見送ると
アパートにぽつんと一人になる
ひとりでしばらく
ハンモックに揺られてみるも
隣にあった存在が無いと
どうにもハンモックも広く感じるし
ちょっと肌寒くも感じる
こんなんで 6日も大丈夫なのだろうかと
杏寿郎の九州研修が 今から不安になる
「今の内の夕飯の、
買い物にでも行こうかな?」
杏寿郎がどれぐらい時間がかかるのか
わからないけど 今から
買い物に行って早めに作ってしまおうかと
秋鮭が美味しい時期だし
キノコ類も旬の時期だから
キノコ沢山入れてホイル焼きにしようかな
冷凍庫に剥いて冷凍して
おじさんが送ってくれた
家の栗があるから
栗ご飯にしようっと
剥いてくれたのはおばあちゃんだけど
後はそうだなぁ サツマイモ
杏寿郎が好きだからサツマイモ買って来て
サツマイモのお味噌汁と
サツマイモの蜂蜜レモン煮にすればいいか
ホイル焼きはトースターでしても
フライパンでしてもいいし
栗ご飯は炊飯器に任せればいい
ホイル焼きを焼いている間に
味噌汁を作りながら電子レンジで
サツマイモの蜂蜜レモン煮を作ればいい
「夕飯のメニューも決まったし、
お買い物行って来ようっと」
アパートから歩いて行ける距離の
スーパーに夕食の食材を買いに行って
その買い物から戻ったままの勢いで
手を綺麗に洗うと夕食の支度を始めた
これで座ってしまうと
その後動くのが嫌になるから
座ってしまわない方がいいと思うの
さつまいもは収穫してすぐ食べるよりも
2ヶ月ぐらい放置する方が甘味が増すから
おじさんが送ってくれた方の
サツマイモは発泡スチロールの箱の中に
もみ殻を入れた中に沈めてある
こうして置いて置けば保存もできるしね
あの家に引っ越しするのは来月だから
あの家でサツマイモを焼きいもにしてもいいな
七輪の上に置いて 芋焼ける鍋買えばいい
買って杏寿郎に鍋と芋を渡して置いたら
焼き芋になって戻って来るに違いない
ガチャガチャと玄関が開く音がして