第71章 残りの結婚休暇の使い方 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「ぼっち」と「ぽっち」の
違いなんてそうないだろうと
杏寿郎が言うと
ムッとみくりが顔を顰めて
「全然違うでしょ?ぽっちちぼっちじゃ
一人である事の悲壮感が違うじゃんッ!
私のひとりぽっちは期間限定だけど、
ひとりぼっちはずーっとひとりなんだよッ」
「一緒に居てくれるといいんだがな」
「それは、そう都合よく
出来てるかどうか…なんて分からないじゃん」
「それはそれで、心配でもあるんだがな」
「一人で居る時に何かあったらって事?
そこまで心配して貰わなくても、
そうなる前に何とかするよ、それは」
そんな話をして
一緒に夕飯の買い物に行こうと提案されて
一緒にいつものスーパーに行った
杏寿郎がカートを押してくれるから
一緒に何にしようかと話しながら歩いていると
新婚さんって感じがするなぁって
「何がいい?杏寿郎。餃子作る?
包むの手伝ってくれるならだけど」
「餃子にするなら、
無人の販売所のあれでいいだろ?
焼くだけだけど、そこそこの味だろ?」
「小さい頃、餃子包むの楽しかったけどな」
「手巻き寿司みたいなもんだろ?」
「手巻き寿司にする?
具材のセット売ってるから
私は酢飯を作るだけの仕事だから
楽なんだけどね?じゃあ、アレは?
はんぺんを豚バラで巻いて甘辛く焼いたの」
「あれか?あれは美味いな」
「簡単だけどね、美味しいし。
ほら、丁度今日、はんぺん安いし」
そう言ってみくりが
山になってるはんぺんを指差して
「ナスも安かったから、買うつもりだし。
ツナ缶家に買い置きがあるから
白だし合わせて無限ナスにして、
大袋だから、残りで焼きナスも出来るし。
後、小松菜買って帰ろう、豚バラと」
「安いからって、はんぺん多くないか?」
「だって、普通の方も食べたいもん」
そう主張して来るから
普通の方と言うのは何なのか?
「はんぺんと言えば王道は、
チーズの挟み焼きじゃないの?」
「確かに、そっちも間違いない味だが」
「そっちもいいなぁって気になって来た?
はんぺんは3枚買えばいいかな?
1枚は普通にチーズ挟み焼きにして、
もう1枚とちょっとをバラ肉巻く方で。
残りは小松菜と中華スープにしようよ」
「ビール買って帰るか?夏のプレモル」
「あの、可愛い缶の
プレモル?ヨーヨーの柄の。あれ可愛いね」