第64章 例えばこんな結婚式を 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「少人数プランしかない、式場だし
全国展開してるからな。自分の所の
会場もあるし、近隣のホテルとも
契約もしてるからな。会場を
ホテル側か、式場側で選べるしな」
「確か、挙式だけの基本のプランが
10万円でお釣りが来るよね?」
「場所的に、結婚式に対応してる
ホテルが複数あるだろう?
直前割じゃないが、その日に
会場が空いてるホテルを
押さえて貰えるからな、普通に
ホテル側のプランよりもリーズナブルに
ホテルウエディングを叶える事が出来るしな」
「そう言う旅行のプランとかあるよね?
学生時代に沖縄旅行で利用したけど。
ホテルは選べないんだけど、
二泊三日でレンタカー込みで
2万とかだったよ。それと同じ理屈?」
どこになるか分からないけど
その日に空いてる場所に振り分けられるから
ホテル側は空室が埋まるし
結婚式だったら 会場が遊んでるよりも
少人数でも収益がある方がいいもんね
「マッチングシステム…みたいなものだな」
「それを、自分達がしなくていいから。
どこのホテルになるか、お楽しみって事
でも、この辺りのホテルなら、どこも
有名なホテルだから、外れナシの
大当たりしかない、くじみたいな物だよね?」
みくりがこの周囲のホテルを
あれとあれとあれと指を挿して
「ちょっと離れてるけど、あそこも?
あっちも有名は有名だよね?4つ星だけど」
そんな事を言いながら
海沿いのプロムナードを歩く
この辺りはガス灯が並ぶ通りになって居て
小さな跳ね橋が見える
「こっちの方は、人通りが少ないし
ゆっくりと散歩するにはいい辺りだよね?」
「こっちの方の海は
向こう側の景色が、
造船工場だったりするからな。
あっちの商業施設の建設の際に
この辺り一帯にあった、
明治時代に使われていた
煉瓦造りの倉庫を
移転して再利用したのが、
ここの煉瓦倉庫通りだからな」
その通りにあるガス灯と
煉瓦の倉庫はまるで
令和からタイムスリップした様な
そんな独特の雰囲気があるが
その向かい側の造船所の工場には
屋根の修理やペンキ塗りをしている
黄色いヘルメット姿の
作業員のマネキンがあって
「まぁ、こっち岸とあっち岸の
コンセプトがな、ミスマッチと言うか
これはこれで、シュールな眺めではあるが」
「どことなく、今野銀山を思わせるよね」