第62章 例えばこんな結婚式を 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
2022年 6月
今年は例年よりも気温が低くて
梅雨入りも遅い年だった
やっとこの辺りも梅雨入りしたのだと
今日の雨で そう感じて居た
麻理恵先輩からのお達しで
あのウエストを細くするエクササイズを
毎日 1回ねと言われたけど
杏寿郎の所為で出来てない日があったから
新婚旅行が済んでから
慌てて 毎日2回してるんだけども
お詫びだと何故か杏寿郎も
エクササイズに付き合ってくれている
男性のウエストが絞れるのかは謎だけど
とりあえず その結婚式場の
CMの撮影は6月の下旬で良かった
もうちょっと 日程には余裕がある
後…
みくりが自分の左手の薬指を見ると
新婚旅行には間に合わなかったが
ちゃんと注文していた
結婚指輪も無事に納品されて
こうして今 私の左手の薬指に納まっている
式の時に指輪を交換するのに
先に付けるのもおかしいのかも知れないけど
でも 入籍はしてるから 夫婦だしなぁ
納期に時間が掛かったのは
メッセージの刻印と
シークレットストーンを頼んだからだ
私の肌に馴染みが良さそうだからと
同じデザインでプラチナと悩んだけど
ピンクゴールドのリングにした
無意識に自分の手の指輪を眺めていて
背後からの視線に気付かなくて
真後ろから声が聞こえた
「あら~?みくりさん。
それ、結婚指輪ですか~。
いいですね、羨ましいです」
「しのぶちゃん、うん、そうなの」
ツンとしのぶの指先がみくりの
首に触れて来て
「煉獄さんに、ここはダメだって
ちゃんとお伝えしないとなりませんね?
噂になってましたよ?」
「噂?」
「そうです。今朝もみくりさんの
歩き方がおかしかったのと、その
無意識にでしょうけど、腰を
何度も擦っておられたので…ね?
煉獄さんは、情熱的な方ですから。
ましてや新婚さんですし、仕方ないと
思うのですが。知りたいですか?」
ツンっと しのぶの指が
首に残って居る 杏寿郎が付けた跡から
スルスルと 背中の方へ向かって
滑り降りて来て
ビクッと思わず 身体が跳ねて
声は漏らしては無いけど…
危うくしのぶちゃんに
会社で喘がされてしまう所だった
「あら?随分と感じ易いんですね。
意外です。それも、煉獄さんの
開発のお陰でしょうか?」