第61章 呼びたい男と呼ばない女　お相手：宇髄天元　現パロ

その彼の様子を見ていると

こんな風に余裕がない彼を

見ているのは…
聞いているのは…

自分だけで

彼をそうさせて居るのが

自分だなんて　信じられないし


「嬉しい…」

「は？え？…でも、俺。
持ちそうにないって言ってんだけど…？」

みくりが宇髄の首に
自分の腕を伸ばして絡めると
その顔を引き寄せせて

自分から唇を重ねた

「私…で、そうなっちゃってる…っ
天元さん…、もっと、見たいです」

唇を離して　そう言うと
フッと目の前の宇髄が
困った様な笑みを浮かべて

「んじゃ、見せちゃう？
見せちゃっていいの？後悔するかもよ？」

彼自身も　知らないそんな彼の部分に

戸惑いながらも　

こっちに気を遣ってくれるから

彼の気持ちと想いが…
その言葉の端から見えて

ギュッと胸が締め付けられて
彼への愛おしさが募る
彼とそうしたいと
ひとつになって繋がりたいと

そんな気持ちに満たされて行く

「って、もっと余裕あったらいいんだけどさ。
も、限界みてぇだわ。あっち、いい？」

だから　そう言う所
限界なのに　いいのかって

こっちに確認してくれる所

いいに　決まっているのに

「うん、いいですよ。
私も天元さんとしたい…です」

フワッと身体が宙に浮いて
宇髄にお姫様抱っこで
バスルームを後にする

ボタボタとお互いの身体を
伝った水滴が　どちらから
流れた水滴なのかも　分からなくなって

混じって　床に落ちて行く

「あの…、身体っ、拭いた方が…
部屋の床もベットも、濡れちゃう…ッ」

「それも、そうだわな」

右腕の面だけで　みくりを支えると
左手でバスタオルを取って
みくりの身体に被せて来て

そのまま　水滴を床に滴らせたままで

暗い　明かりの灯ってない部屋の中を

移動して　ベットの端に降ろされると

「身体、拭きたいって顔でしょ？それ」

その問に頷いて
身体に掛けてあっただけの
バスタオルで身体を拭いていると

宇髄が自分の分のバスタオルを
取りに戻って　身体を軽く拭いて

腰にバスタオルを一枚

巻いただけの恰好で戻って来て

タオルで軽く　水分を落としただけの
彼の銀色の髪が　その整った顔に
張り付く様に　堪らなくセクシーだと

感じてしまって

「何？俺がカッコイイから
見惚れちゃってたの？」