第15章 年下の男の子 お相手:竈門炭治郎
しばらくお互いの近況報告をしていると
みたらし団子とほうじ茶が運ばれて来て
「わぁ、美味しそうだね」
「そうですね。ここのみたらし団子は
有名だって、聞きましたよ、俺」
「いただきまーす」
みたらし団子の串を手に持って
みくりがそれを幸せそうに頬張るのを
炭治郎は眺めていて
みくりさんは
前におにぎりを食べていた時もそうだけど
凄く 美味しそうに食べる人だなぁ
美味しそうに顔を緩ませて食べている様は
とても 可愛らしい……
炭治郎はぼんやりと
みくりがみたらし団子を食べているのを
眺めてしまっていて
炭治郎が全然 みたらし団子に
手を付ける様子がないのを見て
「ん?炭治郎君は……食べないの?
みたらし団子、美味しいよ?」
もぐもぐと口を動かしながらも
飲み込んだ間にみくりが声を掛けて来た
口に付いた タレが
気になったのか みくりが指先で
それを拭うと ペロリとその指を舐めた
そのみくりの仕草に
思わず ドキリとしてしまって
あ あの時は手が洗えないから
そうしたのかと思ってたけどっ
これ みくりさんの癖……だったのかぁー!
注意した方が……いいんだろうか?
今の俺には……あらぬ方向へしか……思考が…
「ねぇ、食べない……の?」
「いい、いえ、頂きますっ!」
そう言ったかと思うと
喉に詰めちゃうんじゃないかと
思うような勢いでお団子を平らげてしまった
勢いよく食べたので
喉につかえそうになったのか炭治郎が
胸の辺りをドンドンと叩いていたので
みくりがほうじ茶の湯呑を
炭治郎に差し出した
ああ そうだ 前も
みくりさんにこんな風に
お茶を勧めて貰ったんだよなぁ
「もう、炭治郎君たら、大丈夫?
お茶…、飲んで?」
「すいませんっ、みくりさん。
ありがとうございますっ!」
ズズッっと
温かいほうじ茶をすすりながら
炭治郎は自分の隣に座って居る
みくりの横顔を見ていた