第53章 春と言えば…？　後編　お相手：煉獄杏寿郎　現パロ

そのまま　散々背中ばかり
責められてしまって…

当然の様に後ろから

また　する…事になって…

むぅっと自分の隣で
口元を尖らせているみくりに
杏寿郎が声を掛けて来る

「どうした？みくり、ご不満か？
まだ、足りないなら、付き合うが？」

「別に、十分ですので。
非常に満足しておりますぅ」

「言い方と、言ってる事が
合ってないぞ？みくり」

思い切りその声のトーンは
不満だと言ってるんだからな

身体をその腕で包まれて
サラっと額に掛かる前髪を
杏寿郎の手でかき上げられて
ちゅ…と額にキスを落とされる

「どうしたんだ？みくり。
俺の、可愛い未来の奥さんは
何が、不満だったんか教えてくれないか？」

ギュウウウッとみくりが
杏寿郎の胸に縋り付く様に抱き着いて来て

「イチャイチャ…ちゃんとしてない」

よしよしと杏寿郎の手が
不貞腐れているみくりの
頭をそっと撫でて来て

「もっと、したかった…の」

「なら、このまま…イチャイチャ
するなら、許してくれるか？」

「杏寿郎ぉ…」

普段は滅多に出さない様な
甘えた様な声で名前をみくりが
呼んで来て　じっとこちらを見つめて来る

頭を撫でていた手で
みくりの頬を包んで視線を合わす

「どうしたんだ？みくり」

「ちゅー、して」

「ん？キスか？」

「違うっ、キスじゃなくって
ちゅーの方、キスはしないのっ」

キスではなくて
ちゅーをしろ…と言う

要求を突きつけられてしまって

ちゅっともう一度　額にキスをすると


「これは、君の言う、ちゅーで合ってるか？」

「んっ、そう言う感じのして…もっと」


ちゅ…　ちゅ…と

触れるだけのキスを
彼女の頬や鼻やこめかみに落とす

顎にキスをして

視線を合わせて見つめ合う


「んっ、…杏寿…郎」

「…みくり」

「何？杏寿郎…」


グイっと腰に手を回されて
腰に腰を引き寄せられる

「そろそろ、キスもしたいがな？
みくり、いいか？キスしても…」

「…うん、いいよ？」


そんな風に　夜は更けて行って


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翌朝…


「みくり、起きたか？
朝食、届いてるぞ？」

その杏寿郎の声で目を醒まして
ベットからのそっと身体を起こすと