第53章 春と言えば…? 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
こっそり
杏寿郎の匂いを嗅いだはずなのに
誤魔化してはみても
どうにも誤魔化しきれないで
自分の身体を包む様にして
杏寿郎が抱きしめて来て
自分の頭のてっぺんの辺りに
彼の鼻が来てるし
スゥ――――ッと思い切り
その部分を吸われてるのを感じる
「みくりの匂いがする…」
「他の匂いしたら困るよっ」
スゥウウっと更に大きく吸われていて
「嗅ぎすぎっ、嗅ぎすぎっ。
杏寿郎嗅ぎすぎだからね?」
「先に嗅いだのは、そっちだろう?
これで、お相子のハズだが?
まぁ、…俺はもっと嗅ぐがな。
頭の匂いもいいが…、こっちも
嗅ぎたくなる…がな」
そう言いながら耳元の辺りを
鼻先でくすぐられて
杏寿郎の吐く吐息が耳に掛かる
耳の辺り…嗅がれてる…の?
「耳垢…湿ってるタイプの人居るだろう?」
「どうせ、私はッ、ネコミミだよ!
生まれつきだからっ」
「日本人には少ないタイプらしいけどな」
そう言いながらも
嗅いでるよね?耳の穴の匂い
「湿ってる耳垢の人は、
フェロモンが多いらしいぞ?」
「そんな事、何で知ってるの?
杏寿郎、耳垢湿ってないじゃんっ」
「疑問だっただけだ。どうして、
耳を嗅ぎたくなるのかっ…てな。
甘い匂い…するだろう?」
「でっ、でも耳垢湿ってる人って
脇が…さぁ?って言うじゃない?」
そう言ってから しまったと思ったが
もう時が遅かったのだが
「なら、脇も嗅いでもいいと言う事だな」
「ちょ、そんな事っ
言ってない、脇はダメッ、別の意味でダメッ」
グイっと両腕を上で纏めて
頭の上で持たれてしまって
無防備になった脇に鼻を近付けて嗅がれる
チロッと舌を這わされて
ビクッと身体が跳ねる
「…んぅ、ふふふっ…ん、ダメッ
脇ッ…ふっ、はぁ、は、…無理無理無理っ」
「どうにも、ここはくすぐったい
ばかりだな、君は…感じる場所…は
多いが、ここはくすぐったいままだもんな」
軽く舌を這わして
くすぐったいとしか感じないのなら
グイっと押し込む様に力を入れて
その部分を舌で舐めると
ビクッと身体が跳ねる
「が…、くすぐったいだけばかりでも
無くなっても来てそうでもある…な。
くすぐったい場所と、くぼんでて
湿ってる場所は感じ易い場所らしいがな?
なら、ここもいい場所になる…
可能性は多いにあるしな、開発の余地がある」