第53章 春と言えば…? 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
抱いて連れて行って欲しい……とは
言ったには 言ったし
頼んだのは私なんだけど…
「ん、ねぇ、杏寿郎…?」
トレーラーハウスに入った所の
すぐ入口から左手にある
ちょっとしたキッチンの
調理台の上に座らされていて
服を脱がされているのは
私の…気のせいでは無い様な?
「シャワーするだろう?
汚れたままの髪でベット使えないからな」
さっき シャワーしたけど
髪の毛は洗ってないから
「確かにそうなんだけど……」
「顔も洗って、化粧も落とすだろう?
でないと、そのまま寝てしまったからって
起きた後で俺に、文句言うだろう?君は」
脱げたぞと言われて そのまま
キッチンの奥に位置している
シャワーまで連行されると
自分も着て居た服を脱ぎ始めて
バサッとそのまま床に捨ててしまって
え?もしかして 杏寿郎
あのプールのシャワー並みに狭い
ここのシャワーに一緒に入るつもり??
「ちょ、杏寿郎。何で
杏寿郎まで、服脱いでるの?」
「ん?君は俺に……、自分が
終わるまで待ってろと言うつもりか?
一緒に入って、一緒に洗って
一緒に浴びればいいだろう?」
いや 確かに
この激狭いシャワールームじゃ
片方がシャワー浴びたら もう片方に
絶対被害被るから一緒に浴びるって事??
「なら、君が俺の頭を洗って。
俺が、君の頭を洗えばいいだろう?
それで、万事解決だ。よし、入るぞ」
違う違う 杏寿郎さん
それ 何も解決してないし
でも…杏寿郎も その全裸だから
当然……視界に そうなってるのが
見えてしまっているので
「浴びないのか?」
「浴びるよ!浴びるし、浴びるからっ」
高い位置からジャージャーと
全開のシャワーがシャワールームに
既に勢い良く降り注いでいるから
あの中に入った瞬間から
私は頭からシャワーが掛かるんだけども
「あ、でもちょっと、待って
ドライヤー出さないと、それに
メイク落とし、そこにないじゃん」
備え付けの備品は
シャンプーとトリートメントと
ボディソープだけだったから
拭き取りのメイク落としを
荷物から出して顔を拭きながら
ゴソゴソと荷物から
ドライヤーを取り出して
洗顔フォームを持って
シャワールームに戻ると
既にその間に杏寿郎は自分の
髪を洗っていた様で
「化粧、落としたんだな」
「落とせと言ったじゃないですか」