第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
終わらせられない人と
忘れられない人と
忘れられない人が居るからと
そう咲き乱れるネモフィラの中で
みくりから言われてから
5年が経つのか……
「俺が言った通りになっただろう?」
「そうだね、杏寿郎が
言った通りになっちゃってたね。
私はあの頃、あの人から
離れられない感じだったし、
何度言って頼んでも
別れさせて貰えなくて疲れてたし」
「どうせ、適当にあしらっとけば
その内、何も言って来なくなるだろうと
でも思ってたんだろう?あの時」
明らかにみくりの表情が
変わったので図星だったのは
杏寿郎の目にも丸わかりだったが
「だって、別れられても
誰かと付き合うとかって難しいって
ちゃんと言ったよね?あの時」
「で、これでめでたく
忘れられない人が、
一人、忘れられたのか?」
「ずっと、終わりたくても
終われなかった人とも、杏寿郎が
時間かけて終わらせてくれたしね。
それに…、もう一人の人の事は
もう、どうにもできないもん。
あの人は、もう…どこにも居ないから。
だから、もう、杏寿郎だけだよ」
じっとこっちを見ている
杏寿郎と目が合ってしまって
「何?どうしたの?杏寿郎」
「いいや、何でも…なぁ、
みくり。来年は、あそこに2人で
ネモフィラを見に行かないか?」
「あの、皆で
バーベキューに行ったあそこの?」
「俺にとってのネモフィラは、
あそこのネモフィラだからな」
「うん、いいよ。行こう」
「帰りでも良いがな。明日の」
「うーん、まぁそれでもいいけど」
春と言えば……? 中編
ー 終 ー
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大いに長くなりすぎてまして
大変に申し訳ありません、
ここまで書いたら大学時代編
書かないとダメなんじゃ??
と思いつつに。
明日からは後編に入りたいと思います。
煉獄杏寿郎さんに大太鼓……、
めっちゃ似合いそうだなって。