第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「あの、キッチンになってる
コンテナハウスには備え付けの
食器類はあるのか?」
「あるよ?何か欲しいの」
「グラスはあるか?」
グラスが欲しいと杏寿郎が
言って来たので コンテナハウスの方へと
みくりが移動して
調理台の下の棚を開いた
ダッチオーブンやスキレット
それからクッカーが入ってる隣に
仕切りの付いたBBQ用の取り皿や
上に焼いたものを置く
お洒落な木製のプレートとかもある
これの上に焼けた物を置いて
隣にローズマリーでも添えれば
インスタ映えするかも知れない
っと違った
グラスは…と あった
「杏寿郎。あるある、あったよ。
それも、あの二重になってる
タンブラーがあるよ!」
「二重になってる…ああ、
ダブルウォールグラスって事か。
中の飲み物が浮いて見えるアレだな。
持って来てくれるか?こっちに」
軽くシンクで汚れを流して
そのダブルウォールのタンブラーを
持って戻ると
「どうするの?」
杏寿郎がそのタンブラーを
テーブルに2つ並べて
一つに自分の飲んでいるビールを注ぐと
黄金色がグラスを満たして行く
「みくり、君が飲んでた方…
が、こっちだ。見てるといい」
そう言って杏寿郎が
タンブラーにビールの
CCレモン割を注いでいくと
淡い黄色の液体がグラスを満たして
「凄いっ、綺麗な黄色……。
素敵な色だね。この色、綺麗」
「この色を見ながら飲む方が、
美味いと思ったからな。
確か、ビールのCCレモン割は
ソムリエの人が、
ヒルナンデスで言ってたらしいぞ?」
うっとりとしながら
その淡い黄色の液体をみくりが
眺めていて 美味しそうに飲んでいたので
「1:1が、オススメらしいが、
好きな濃度の比率を探すのもいいかもな。
まぁ、どうせ、君の事だから
レモンのスライスを浮かべたいとか
そんな事を考えているんだろうが」
「シャンディガフみたいな、
ビアカクテルだと考えた方がいいのかな?」
「コーラや、アイスコーヒー、
ビールをビールで割るなんてのもあるぞ?」
ビールをビールで割る??
「ただのビールじゃん、それ」
「黒ビールとそうでないビールを、
二層になるようにするらしいがな。
それを、カクテルとすれば、
パナシェ……になるんだろうがな。
パナシェは透き通る様な、
琥珀色が特徴だからな」