第52章 春と言えば…？　中編　お相手：煉獄杏寿郎　現パロ

置かれていたスキレットの中には
中央に丸々のカマンベールチーズが
ひたひたのオイルのプールに入っていて

熱されたオリーブオイルからは
ニンニクの香りが立って居て
食欲を刺激して来る

そのカマンベールチーズの周囲を
筍のあの下茹でを依頼していた分の
根元の方を一口大に切った物と
普通サイズの椎茸　それから
貰ったミニトマトが入っていて

「みくり、もしかしてだが
中のあのガスの方も使ってるのか？」

「うん、あれは、邪魔になるからさ
あっちで料理してるんだよ。
大丈夫だよ、ちゃんとスマホで
タイマーセットしてるもん。
アッチはガス火だから、
温度管理しやすいし」

と言うか…ココから見ると
太い竹をコンロで焼いて…る様に
見えるんだが…気のせいじゃないよな？

「ねぇねぇ、焼こうよ。お化け椎茸。
ミルになった、岩塩持って来てるからさ」

石づきを取ってある　大きな椎茸を
傘を下にして網の上に乗せる

大きめのサイズのバーベキューコンロだが
あの大きな手の平位の椎茸を
数枚並べると網が埋まるな…これは

椎茸しかない網の上なんて見れないしな

「後、ミニトマトにも串打っといたから
焼きトマトにしようよ。
ミニトマト、そのままでも美味しいけど。
焼きトマトにしたら美味しいよ？」

「焼きトマトか…、それもいいな。
っと、まずは、乾杯でもするか？」

クーラーボックスから
桜の花のラベルの銀色のヤツ事
スーパードライを取り出して

プシュっと蓋を開けると
お互いの手の缶を合わせて乾杯をする

「はぁ、やっぱり、ビールと言えば。
の定番中の定番だな。美味いっ！」

「これで、もうちょっと気温が
上がってくれたらいいんだけどね」

そう言いながら　コクリと
小さく喉を鳴らしてみくりが
スーパードライを飲むと

「苦いんだろう？みくり。
その、ビールを、俺が
美味しくしてやろうか？」

そう杏寿郎が言って来て

所謂　ビールと呼ばれている

日本でビールと言うのは

ラガービールの事で

その中の　
ピルスナービールなんだけど

スーパードライもプレモルも
黒ラベルも一番搾りもエビスも

全部　ピルスナービールだ

苦味とコクとキレ…
爽やかな喉越しが特徴の

黄金色をしたビール


なのだが

その苦みを前面に感じてしまって
苦手だった　昔から