第15章 バンバンジー
ー黒尾sideー
【今日の夜どこにいる?】
昨日のLINEは既読無視の研磨から、昼過ぎに届いた。
【夜久と海と宅飲み】
【あ、そっか。ならダイジョーブ】
何がどう大丈夫かわかんねーし、
そもそも返事ではねーし、と思いつつ、
グーサインのスタンプを送っとく。
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19時前。
海と夜久が揃ってうちに到着。
両手にいろいろ持参して。
自慢じゃねーけど俺ら3人は料理が割とできる。
海はまぁ、想像つくだろ?
俺も然り、だろ?
そんで夜久もさすがアスリート、自己管理の一角としてってなわけで。
男の料理ではあるけども、いつも美味い。
今日はコヅケンさまのお祝いってことで二品ずつ持ち寄って。
俺がちらし寿司、鯖の竜田揚げ。
海が菜の花と海老の炒めたの、若竹煮。
夜久が棒棒鶏、からあげ。
それから枝豆とかそら豆とかも茹でたり焼いたりして、
あとはスナックとか柿の種とか色々あるからそっちはまたおいおいで。
結構な量になるが、まだ若いからなのかなんなのか普通に食べれちまうんだよな、いつも。
とりあえずまだ時間あるし、いつも通りに乾杯して、
近況報告やら昔話やら
今年の3月に卒業した犬岡やリエーフ達のことやら
研磨達の代のことやら、
まぁ集まりが集まりだし音駒の話が多くなる。
トイレに立った時に携帯をふとみると研磨からLINEが入ってた。
【夜久くんの棒棒鶏あったらとっといて】
夜久たちが家に着いた頃に送られてたけど、全然携帯見てなかった。
「…しまった」
「おー、どうした黒尾ー」
「や、研磨から夜久の棒棒鶏とっとけってLINEが」
もうだいぶつついちまってる。
箸つけちゃってるし、ないわなぁ。
なんてったって夜久の棒棒鶏は穂波ちゃん直伝だから、
すっげーうめーんだよな。